機械式時計と煙草でブログ！

　一応ブランド名は「ティム」となっていますが、今回レポートするパイプ煙草「テキーラサンライズ」の製造元はドイツのダン・タバコ社だそうです。まんまカクテル系着香だと思われるネーミングの煙草ですが、仕上がり具合はどんなもんでしょう。とにかく吸ってみます。

　開封時の香りは、カクテルっぽい洋酒系に加え、とても強くチェリー系の香りを感じます。テキーラサンライズってオレンジジュースを使ったカクテルだったと思うんですが、こんな香りでしたっけ？　カットは、明るい茶色から暗い焦げ茶色までの様々な色のリボンカットとラフカットの混合で、刻みはやや細かく、湿気はちょっと乾燥気味です。

　これを火皿内径21mmのパイプに詰めて着火しますと、柑橘系の酸味と苦味が強く混ざるシロップ系の甘味と、チェリーと柑橘類が混ざったような香りが来ました。なるほど、これくらい柑橘が主張してくれば、「テキーラサンライズ」という名前も納得できます。それと、舌にピリピリ来る刺激が最初からあるのですが、高い糖度からくるアルカリの刺激なのか、ブラックキャベンディッシュのベースとなっているであろうバーレー葉に由来するキックなのか、今一つ分かりません。

　火付きと火持ちは、かなり良いです。燃え進みも早い方で、過燃焼には気を付けたい所です。

　喫煙中盤もまだ同じ喫味が継続します。苦味が割りと目立つ喫味なのですが、その苦味はサクランボの枝の部分をかじった時のような味で、これはチェリー系の着香煙草で時折感じる味です。ですから、柑橘類の着香がメインでありながら、チェリー系の着香もかなり含まれているような喫味になっています。

　喫煙終盤になって着香分の柑橘＆チェリーな喫味は薄れ、代わりにバーレー葉に由来すると思われる渋味が出て来ました。この展開は割りと標準的な着香物のそれです。この煙草はグラム単価で見れば、缶入りのパイプ煙草の中でも最も安価な部類ですし、ありふれた喫味の展開になるのは仕方ないのだろうと思います。

　という事で喫煙終了。後味はちょっと渋味のある甘い柑橘系で、残り香は柑橘＆チェリーでした。
　全体的に見て、オーソドックスな柑橘＆チェリー系の着香煙草だったと思います。缶入りとしては単価の安い煙草ですから、過度な期待はしない方が良いですが、かと言って裏切られたような気分になるほど悪くもないですから、気構えずに普通に着香煙草を吸う気持ちでいると良いと思います。

　価格なりの普通の着香煙草として、それなりに普通に楽しんで下さい。


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