深谷忠記「傷」
● 傷 (徳間書店)『審判』が日本推理作家協会賞候補、昨年刊行の『毒』も「このミス」ベスト30入りするなど、注目を集める深谷氏の最新書き下ろし長篇ミステリー!東南アジアでの幼児売春や虐待に対して人権派の論陣をはっていた大学教授が、ホテルで乱暴を受けそうになったとして、タイからの留学生に訴えられる。教授は「誘ったのは女子学生のほうだ」と反論する。一方、放火によって若い男女が死亡、殺人の疑いで警察が捜査を開始すると、容疑の線上に教授が浮かび上がってきた。その直後、教授も何者かに殺害されてしまう。教授をめぐる連続殺人の背景に、援助交際の過去を持つ女性が浮かび上がってきた......。