誕生日のワイン〜シャサーニュモンラッシェ・1erクリュ・リュショット2008(ラモネ)
最近自宅で飲むワインといえば、福袋のボトルか6本○○円のセットものかスーパーに並んでいる安ワインばかりですが、この日は59才の誕生日だったので、セラーに寝かせているボトルの中から開けることにしました。このラモネは海外からの購入品ではなく、リリース後まもない時期に国内のショップから購入したものです。抜栓してみると、コルクは非常に上質ですが、中間ぐらいまで染み出しています。しかも触ってみるとヌルッとしていて、比較的最近染み出してきた感じです。長年自宅のセラーで寝かせていた他のボトルの状態に鑑みても、コルク中部まで染み出すような温度変化はなかったはずなので、コルク自体が少し痩せてきていたのかもしれません。そんなわけで、少し不安を抱えながらグラスに注ぐと、色調はかなり麦わら色がかったイエローながら、黄桃、白桃、それに黄色い花、クリームブリュレ、マロングラッセなどの芳香が立ち上り、大丈夫、状態は良好だと安堵しました。口に含むと、豊かな果実味を中心とした外向的な味わいです。酸は溌剌としていて、それでいてエッジは丸く、なんというかキラキラしたイメージです。口の中で抑揚があって、フィニッシュは繊細にバランスがとれていて、余韻も長い。実にイイですね。久しぶりにラモネを飲みましたが、あらためてとても上質な作り手だと感心しました。★★★★☆小瓶2本に分けて冷蔵庫で保存。翌日は香りもまだよく残っていて、初日に劣らない素晴らしい香味を発揮してくれました。翌々日も十分に楽しめるレベルでした。15年近く経過したボトルでも、状態のきちんとしたものは結構日持ちするものなんですねぇ。ワインを飲み初めの頃、ワインバーなどでよく出された、ボロ雑巾のようなヘタったグラスワインは一体なんだったのだろうかと、今更ながら思います。まあ、店によっては数週間経過したようなものを平気で出していたのかもしれませんが‥。