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テーマ:海外生活(7771)
カテゴリ:忘れられない人々
「こちらは逆方向ですよ。反対側です。私も、そっちに行くので一緒に行きましょう。」
綺麗な英語を話すフィリピン人女性だった。私は、セブで道に迷い教えてもらった。去年のことだった。 「今、ITパークの中にあるコールセンターで働いています。働きながら大学院の勉強もしています。」 彼女は明るくそう話してくれた。屈託のない若くて元気な人だった。 日本では外国人が道に迷っていると、一緒に探している場所まで連れていってくれた、などという話を外国人からよくきく。フィリピンでは、私がデカイ外国人。同じような体験をさせていただいた。 「フィリピン人なら誰でも知っている作家の作品にはどんなものがありますか?」 私は僅かな時間にそう尋ねてみた。 「ホセ・リサールの書いたノリ・メ・タンヘレという古典があります。ネットで只でダウンロードできますよ。フィリピン人なら誰でも知っています。ヒーローでもあります。」 アメリカの歴代の大統領とか、有名人の名前なら止め処なく出てくるのに、フィリピン人が皆知っている作家のことさえ知らない自分。 オーストラリアに憧れて移住する前に、この国のことをいろいろ調べ読み書き映画も見た。それに引き換え、フィリピンについてはほとんど何も知らずに昨年行ってしまった。そんな状態では、仕事だってうまくいく筈がない。人の国に勝手に入ってきて、その国をそしてその国の人々を知らないなら居る意味もない。 「フィリピンについてもっと知りたいことがあったら遠慮しないで連絡してくださいね。」 メルアドを交換した後、彼女はちょっとはにかみながらそう言って去っていった。 ホセ・リサール 1888年には一ヶ月日本にも滞在していたという 毎回、果敢にこの緑の箱をクリックよろしくお願いいたします。 タコ社長の本業・オーストラリア留学 タコのツイッター Twitterブログパーツ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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