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カテゴリ:感動した本・映画・音楽
リリー・フランキーの「東京タワー」をこの正月休みに遅ればせながら読みました。 昨年、内の奥さんが読んでいて、いつか読もうと思っていたのですが、テレビでみるリリー・フランキーさんは何故か私の好みに合わず、少しひいていたのです。 しかしいざ 読み始めると本人のイメージとは全くかけ離れていて、とても素直で正直に淡々と自分の生い立ちから現在までの家庭環境を綴っておりました。 ・・・中島 みゆき 「宙船」・・・ ・・・・・その船を漕いでゆけ おまえの手で漕いでゆけ ・・・・・おまえが消えて喜ぶ者に おまえのオールをまかせるな ・・・・・その船は今どこに ふらふらと浮かんでいるのか ・・・・・その船は今どこで ボロボロで進んでいるのか ・・・・・流されまいと逆らいながら ・・・・・船は挑み 船は傷み ・・・・・すべての水夫が恐れをなして逃げ去っても ・・・・・その船を漕いでゆけ おまえの手で漕いでゆけ ・・・・・おまえが消えて喜ぶ者に おまえのオールをまかせるな オカンを東京に呼び寄せて一緒に住み始め、癌の治療を受けながらも病気と闘うオカンを最後まで看取った心情を心優しく描いておりました。 人生の最後をイタイイタイと叫びながら逝ってしまうのは、読んでいても、とても辛いものです。 ・・・・・その船は自らを宙船(ソラフネ)と 忘れているのか ・・・・・その船は舞い上がるその時を 忘れているのか ・・・・・地平の果て 水平の果て ・・・・・そこが船の離陸地点 ・・・・・すべての港が灯りを消して黙り込んでも ・・・・・その船を漕いでゆけ おまえの手で漕いでゆけ ・・・・・おまえが消えて喜ぶ者に おまえのオールをまかせるな 最近テレビドラマは全く見ていなかったのですが、倉本聡さんがやっと2年ぶりに書いてくれました。 「拝啓 父上様」です。 舞台は、古き良き日本の香り漂う伝統の花柳界、神楽坂です。料亭「坂下」の板場で巻き起こる、日常の哀感あふれる出来事、 そして失われつつある徒弟制度を暖かく描いていて、主人公である板前・一平(二宮和也)の目を通して描いています。 ここまでくると我々世代はすぐ思い出されるのが倉本聡原作「前略 おふくろ様」ですよね。 東京の下町深川を舞台に照れ屋な板前のサブ青年(ショウケンこと萩原健一)と周囲の人々との触れ合いを描いた青春ドラマです。 高度経済成長の時代、高速道路の建設のために料亭の立ち退きという背景がありました。 喜劇のようでありながらもなぜか哀しくて、青春と老人問題をあのころから問いかけており、見習い板前サブちゃんを軸に登場人物の個性が鮮明な印象を投げかけてくました。 ・・・・・何の試験の時間なんだ なにを裁く秤なんだ ・・・・・何を狙って付き合うんだ 何が船を動かすんだ ・・・・・何の試験の時間なんだ なにを裁く秤なんだ ・・・・・何を狙って付き合うんだ 何が船を動かすんだ ・・・・・その船を漕いでゆけ おまえの手で漕いでゆけ ・・・・・おまえが消えて喜ぶ者に おまえのオールをまかせるな ・・・・・その船を漕いでゆけ おまえの手で漕いでゆけ ・・・・・おまえが消えて喜ぶ者に おまえのオールをまかせるな 27日には山田太一さんが1年ぶりに単発ドラマ「まだそんなに老けてはいない」が放送されることを新聞で知り今から楽しみにしております。 団塊世代を描いたドラマが始まります。 中村雅俊主演です。 ふぞろい世代を、また家族を通して描いてくれることと思います。 倉本聡 山田太一 向田邦子 この3人は私の青春時代をつづってくれました。 そして 私を育ててくれました。 現在 このような脚本家が出てこないのが、テレビドラマの劣悪を招いているのではないかと思います。 だから 今回のテレビドラマの「東京タワー」は見るに耐えられないのです。 でも やはり 中島みゆきはすばらしい・・・・・・ 安西節雄 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.01.14 13:56:46
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