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カテゴリ:感動した本・映画・音楽
さぁ 総選挙。
セミの声がだんだん小さくなってきたけれど、「政権交代・政権交代」と民主党が声高に連呼しています。 政権交代をした後に何をしたいのでしょうか。 歴史を振り返れば、鎖国政策を採っていた徳川幕府。 黒船に象徴される圧倒的な武力の前に開国を選択しようとしていた。 政権を担当する勢力はいつの時代でもそうなのでしょうが。 長期政権。天下泰平の世の中を乱されたくありません。 邪魔されたくありません。 内向きの世界に慕っていたいのです。 徳川幕府の安易な弱腰開国政策によって利権が独占され、植民地化が懸念される。 国の大事に尊王攘夷思想が生まれるのも無理からぬことです。 孝明天皇は夷人を毛嫌いしていたため、幕府は形式的な攘夷命令を諸藩に下している。 幕府には攘夷ができないことがわかっていた長州藩はすぐに攘夷を実行する。 そして莫大な損害賠償金をすべて幕府に支払わせるしたたかさ。 もともと尊王攘夷思想は水戸学派から生まれた思想なのに、なんと皮肉なことか。 世界は大航海時代(インターネット時代)。 「攘夷、攘夷」と叫び視野が狭まっていく過激な倒幕尊王攘夷運動を危険視しながら幕府を破った薩長連合は政権をとった後、堂々と開国してしまった。 さてマニフェスト。 いつのまにか医療・年金介護から教育・子供支援へとシフトしてしまった。 まったく世界観が見えてこない。 経済のグローバル化をフル活用してきた日本。世界の市場が閉ざされれば最大の被害者となるのは日本なのではと思ってしまう。 立候補者を見てみれば二世議員・世襲議員のオンパレード。 徳川家定-家茂-慶喜と将軍・老中をはじめ幕府上層部から人材がいなくなった最大の原因は世襲制だったのではないか。 幕府の要人達は時代の変化を直視することができず、統治能力はもはやなく、薩長に倒される前に自壊していたのです。 薩長土肥の下級武士たちにその地位を奪われ歴史の舞台から遠ざけられたのです。 国を開くにはそれ相当の覚悟が必要となることでしょう。 版籍奉還、廃藩置県、朝廷改革、学制改革を実施し、徴兵令、地租改正を布告し、太陽暦採用を決め、警察制度等々を次々と確立した明治政府。 開国とはあくまでも富国強兵のための手段であり、武力などの近代的な技術を修得し、いつの日か列強と互角に戦える国をつくるということが最終目標なのです。 官僚主義からの脱却、政府主導への政治体制の確立。自己保身しか考えない徳川幕府のような世襲議員にできるのでしょうか。 政権交代が単なる政権を奪取するためのパフォーマンスで終わることの無いように願いたいものだ。 安西節雄 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.08.24 08:22:23
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