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テーマ:釣り好きの人集まれー(7896)
カテゴリ:小ネタ
以前に針の先端にかかる力についてチラっと試算したことがあったのですが、今回は魚の引張力について少し書いてみたいと思います。
竿の硬さの違いによる魚の引張力ってどうなってるの?竿の調子によって感じる引張力は変わる。もう、既にこの記事を読まなくても結果がわかっている方が多数かと思います。 魚の引きに対してただ堪えるだけなら、柔らかくて手元に支点が来るようなロッドの方が一般的には楽ですよね。 しかし、竿には逆に微細な魚の引きを増幅させる作用もありますし、魚種だったり、釣り方だったり、フィールドによって大きく道具選びは変わってきますよね。 で、竿の硬さ・調子などによってどう引きが変わるのか、根拠を探してみました。 すると一つの文献に目が止まったのです。 今回参考にさせていただいた文献はこちらです ↓↓↓ 釣針にかかる魚の引張力 引用:水産工学研究所研究報告 ISSN 03889718 6号 掲載ページP323-329 1985年3月発行 三次信輔 井上喜洋 農林水産省農林水産技術会議事務局筑波産学連携支援センターHP この文献は何のためにどんなことを書いているのかと言うと、釣りや漁の時に自動化が進んでいる現代、釣機の動力源や釣り糸の有効的な太さを決めるために、釣る魚の釣糸を引っ張る力が重要となり、漁具の種類や魚の体形、行動習性などによってその引張力は違うことから、釣りの基本である、竿釣りに対する魚の引張力について実験したものだそうです。 用意したのは、鉄棒、硬竿、柔竿の三種類。 実験で使用した竿の調子は下図のとおりとなっています。供試魚は体重12~105g、体調7~15センチのマゴイと比較的小さな魚で実験したようです。 早速その実験結果はというと下図のようになったと言います。上の左図が鉄竿、右が硬竿、下の図が柔い竿です。 縦軸が最大の引張力、横軸が魚のウェイトです。 まず、45g以下についての最大引張力については、竿の硬さによる違いの差は見られないが、65g以上の引張力については 鉄竿>硬竿>柔竿 となっているようです。 当然と言えば当然の結果なのですが、やはり硬い竿の方が魚が引いていると感じる力は強いと言う結果となっています。 そして、竿の弾性が柔らかくなればなるほど魚の引きを弱らせるという事はこの図でわかります。 また、図は割愛させていただきますが、魚の針掛する場所によっても引きは変わり、針はずれが多い行動も見られたという。 餌を飲みん混んで、動きを止め、前進・後退、首振りなどの行動で針を吐き出す状況が見られたという。 魚が後退?と思った方もいらっしゃるかと思いますが、餌釣りにおいてはこのような場面は珍しくないかと思います。 ワカサギ釣りにおいても、このことが頭にあるとフッキング率を上げられるかもしれません。 魚の引きに関しては口掛りが一番弱く、つづいて、背びれ、尾びれとなっているデータがとれたようです。 ただ、これは魚種にもよるかもしれませんが、個人的に一番魚が引くのは背びれかな?なんて思ったところもあります。 今年私が体験した事例で言うと、マグロなんかでも、15キロ程度小さいものでも、背びれにかかってしまうと、最初は3,40キロ程度のダッシュ力を見せますからね。ちょっとドキっとしてたりします。 と、いう事で、参考になりましたか? ちゃんとしたデータがあると、うなずけるものがありますよね(⌒∇⌒) まとめ少し古い文献ですが、私達が使用している釣り道具って言うのも、こんな裏付けがあって進化し続けているんだと思っています。 あまり、簡単に釣れる道具が普及すると釣りが面白くなくなるので、その辺のバランスがよい道具を使用したいですよね! 三次さん、井上さんありがとうございました♪ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2021.01.12 14:01:40
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