|
カテゴリ:君がいるから
[小説投稿] ブログ村キーワード
BL小説です、興味ない方、嫌悪感を抱かれる方はご遠慮下さい。 君がいるから 人気の料理店だけに活気に満ち溢れていた。 このような状況が珍しいのか朔耶は料理が並んでもキョロキョロしていて食事に成らない。 「こら、ちゃんと食べないとダメだよ」 「はい、ごめんなさい」 「良い返事だ、ほら冷めちゃうよ」 食事はランチ、チンチャオロース*白ご飯*五目野菜スープ*シャキシャキサラダで950円とお値打ちで朔耶が好きだというエビマヨを注文した。 「要さんここ美味しいね」 「ああ、人気の理由が分かるね、リーズナブルだし」 「ねぇ、リーズナブルってなに?」 西本は朔耶の言葉に笑って仕舞った。 普段、何気なく使ってる言葉だがいざ、日本語にすると分からなくなる言葉があるのだ。 少し考えてから答えた。 「う~んそだな価格が手ごろって事でどうだろう?」 首を傾げる朔耶に問い掛ける。 「なにが分からないの?」 「手ごろって?」 「そうか、そうだな、高過ぎないで丁度いいってことなんだ」 「へ~リーズナブルで美味しいね」 「ああそうだ」 何気ない会話だが食事は楽しいに限ると西本は自分の経験から思っていた。 西本の子供の頃両親は険悪だった、顔を合わせれば口喧嘩の耐えない家庭で結局、両親は離婚、西本は母親に引き取られた。 そんな経験が有ったからこそ朔耶に同情したのかもしれない。 「ご馳走様」 その声で我に戻った。 唇の端にご飯粒を付けて笑ってる。 「ここ付いてるよ」 唇からそれをとって西本が食べた。 「なんかやらしい感じだね」 ぽそりと耳元で朔耶が囁く、まさかこんなところでそのようなセクシュアリティな言葉を言うとは想像も付かなかった。 「そう?」 「だって間接キスだよ」 「あははは。。。」 あまり深い意味は無かったのだと悟った。 自分が邪な考えを持っているからそう聞こえるのだと反省した。 「よし、じゃあ出ようか?僕が払うから少し待ってて」 「はい」 自分の荷物を持ってレジへ向かう、その姿を目で追って確認するが小さな姿が人の波に飲み込まれて行くのが見た。 西本は慌てた。 代金を払って表に出た。 朔耶の姿は無く見失ってしまった。 「舌打ちをして探したが見つからない」 ![]() にほんブログ村←良かったらクリックお願い致します。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
|