|
カテゴリ:焦れる僕を満たして欲しい
BL小説です、興味ない方、嫌悪感を抱かれる方はご遠慮下さい。
歪み 昨晩は散々、啼かされた全の腕の中、暖かくて気持ちが良い、何度も見てる寝顔は何時もの安らかなものとは程遠い。 きっとここのところの騒ぎで疲れているのだろう。 それなのに我がままに付き合って眠ってくれる、大変申し訳ないと思うと同じにこの騒ぎが収まってくれるのを願うのだけど、なんだか裏ではドラマ化だとか映画化の話も出てるって砂田さんから聞かされた。 全は何も言わない、きっと具体的な話ではないのだろうけど、そんなことに成ったらきっとこの騒ぎは今まで以上に成るのではないかって容易に想像出来る。 そして、原作者の僕から作品は離れてしまうのだろう。 売れる本を書くって言うのが僕の夢だったけどなんだかこんなに騒がれると僕が手を出して良い世界じゃないって思えて来た。 ふっと息を吐いた瞬間、全の体が動いた。 寝返りを打って腕枕だけが頭の下に残って置いて行かれた気分になるのだけれどそれは一瞬のことで、全が腕枕の腕で僕を引き寄せた。 「まだ、足りない?」 眠そうな声、起こしてしまった。 「ごめん。。。眠れない?」 「いいや」 知ってる、ここのところ、全の眠りが浅いこと、夜中目を覚まして僕を起こさないよう、気を使ってベッドから抜け出して何かをしてる。 持ち帰りの仕事だろうかと思ってるけれどそれは教えてくれない。 昼はマネジャーを勤めてくれているだから本業の方が疎かになってしまってるんだろう、申し訳ない。 「眠って僕も眠るから、時間、あるからね」 「ああ、顕一」 また、抱きすくめられ、全の唇が背中に押し当てられた。 僕はされるがままにした。 だって、さっきは我侭を聞いてくれたのだから、今度は僕が全を癒してあげなくちゃ、そのまま聞こえてくる寝息、眠ってしまったのだと安心出来た。 腕枕を外して全に抱きついた。 ![]() にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年02月23日 14時36分20秒
コメント(0) | コメントを書く
[焦れる僕を満たして欲しい] カテゴリの最新記事
|