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カテゴリ:君がいるから
BL作品です。
興味ない方、嫌悪感を抱かれる方はご遠慮下さい、気分を害しても当方では責任は取れません。 では、上記の文章をご理解頂けた方のみお進み下さい。 ぐったりした顔でバスルームから戻ってきた藤野が身に纏っているのは倉本の少し大きなパジャマ、自分の家でも栢山の家でもないからそれは仕方が無かったが裾と袖を折り曲げて歩く姿が滑稽に見え、倉本はその姿をニヤニヤしながら目で追っている。 「気持ち悪い、何をにやけてる?」 膨れた顔がジロリと睨む。 「やぁ~変わんないなって思ってさ」 「何が?」 藤野が出せる精一杯の低音で怒っていることをアピールしながらテーブルを挟んだ向かいの椅子に座る。これは先ほど倉本がした行為とニヤケているのが許せないとアピールしているのだったが、倉本の方は無関心の様にまだニヤニヤしている。 「だから、そのダブダブさ加減がさぁ」 「は?」 一瞬、藤野の顔が緩んだのを見計らった。 「ほら、お前さぁ、親と喧嘩して時々、家に来てたじゃない、小学校の頃さぁ、何でか知らないけど俺のパジャマじゃなくて兄貴のきてたじゃない?今みたいにね」 ずっと顔が近くなると藤野は顔を真っ赤にして当時のことを思い出す。 「しかたない、お前の方が俺よりチビだったんだから・・・」 そっぽを向く姿を見てまた目じりが下がる。『チビだった』といわれたことは気に成らないようだ。 「あん時のお前は可愛かったよ、今もだけど」 クスクス笑うと立ち上がり手を伸ばしてそっぽを向いた顔を素に戻して頬を軽く摘んで引っ張ると呆れたように笑顔が返って来て、噴出した。 ![]() にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2012年01月11日 23時09分01秒
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