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カテゴリ:The Closer(クローザー)
『必要悪』
ブレンダのチームに情報を流している者がいる、それは誰かという話がメインになりますが、一方で、今回の事件は青少年を取り巻く厳しい現状を変えて行くには何が必要か、というテーマがあり、深く印象に残るエピソードでした。 子供にとってスポーツが唯一の成功の道で、親が学校にコーチの存続を求めるとか、一方で教育関係の予算がどんどん削られていくとか、日本にも無関係の話題ではないなと感じました。 ポーク高校の校長、ジョン・リードが帰宅中妻と電話で話している時に、何者かに銃撃され死亡する。 ブレンダがゴールドマン弁護士から連邦法廷に告訴されたことを受け、ポープはレイダー警部に重大犯罪班の捜査を逐一チェックするように命じる。チームは事細かにレイダーに記録され、辟易する。 銃撃現場に薬莢が無かったことから車の経路を辿ると、近くの交差点で7発の薬莢が見つかる。そこにはリード校長の場合と良く似た事件が2週間前に起こっていて、情報を求めるFBIの張り紙があった。 もう一人の被害者は同じBMWに乗っていて、フリッツによると運輸保安庁の職員が銃撃されたというので、ブレンダは市警で捜査を担当すると主張する。 リード校長の妻によると、校長は最近ポーク高に着任したが、保護者や生徒などから暴言、脅し、嫌がらせなどを受けていたという。 警察には届けていなかったが、校長をそれらを録音しているというので、チームは録音内容を調べる。 レイダー警部は現場での監視役でチームから疎まれ、自分自身も仕事に嫌気が差していることから、ポープに退職したいと申し出る。すでに次の仕事のオファーもきているという。 ポープとテイラーは何とかレイダーに留まってもらい、情報リークの首謀者を発見してほしいと強く引き留める。 ブレンダは校長の妻の通報行動などに注目していたが、録音された保護者とのトラブルは事実で、その中でアメフト部コーチのリッチー・カー監督が校長と激しく対立していることが判る。 校長は学業不振の学校は閉鎖されるという背景があり、部活動に参加するにしてもまずは学業の成績を向上させることが第一番だと考えていた。 一方、カー・コーチは地域の実情から学業不振の生徒を学校から追い出すと、親も見放している事などからギャングに入り命を失うと主張し、子供たちを守るためだという。 校長がコーチが自宅でしていることを通報すると脅すと、怒ったコーチはガラスを割って「これは自分のものだ」と言いアメフトのトロフィーを奪い持ち去った。 ただ、録音だけでは証拠にならないので、チームはトロフィーの窃盗容疑でコーチの自宅を捜索する。 凶器の銃を見つけるのが本命だったが、チームは3名の少年がコーチの家に住みトレーニングをしているのを発見する。 コーチはそれぞれの少年の保護者の許可を得ておらず、見方によっては親から見放された子供を性犯罪目的で自宅に住まわせていた容疑にも問える。 コーチは子供たちの家庭が崩壊し、誰も守ってやることができないという現状を世に知らしめるために、自分を訴えても構わないという。 家宅捜索では凶器は見つからなかったが、金属探知機で庭を調べると煉瓦の下から銃が見つかる。その後、犯行に使われた凶器と断定される。 ブレンダは動機も証拠も揃ったとして、厳しくコーチを追及するが、コーチは弁護士を要求する。 レイダーが退職するという噂はたちまち広まり、なぜかフリッツまで知っていた。 身体検査で少年たちには性的虐待はないことが判る。 見つかった凶器は過去に強盗事件に使われていた。登録者のミラーは5年の刑期を終えて、今回の事件ではアリバイがあった。 ミラーとコーチ、校長の間に接点を見つける事ができず、ミラーが逮捕されたときには凶器は見つかっていなかった。 ミラーは当時付き合っていたストリッパーの家で子守りをしていたというが、そのストリッパー本人の名前もわからず、6カ所あったという住所も覚えていないという。 レイダー警部とポープは保護された少年たちを帰宅させろと言うが、ブレンダは誰か迎えが来るまでと引き留める。 ブレンダはミラーを連れて少年たちに会わせると、そのうちのルイスがミラーのことを覚えていた。 ルイスは逃亡しようとして署内を走り回り、チームに取り押さえられる。 ルイスはリード校長が着任してから、自分たちの生活がぶちこわしになったといい、アメフト部のためにリード校長を殺したと自白する。 コーチは釈放されるが、逮捕されたルイスだけでなく、残りの2人も家族の迎えがなく、この先どうなるのかは見えているという。いずれは死ぬか警察の世話になるだろう。 レイダー警部はコーチの志は立派だが、今のままでは違法だという。 レイダー警部はその後、ゴールドマン弁護士の家に向かい、退職するのも次の仕事のオファーもネズミをあぶり出すための嘘だったと伝える。 ゴールドマンとレイダーは対決姿勢を強める。 コーチ役のマイケル・ビーチが熱演でしたね。涙を流しながら、不条理を訴える。 教育の現場で子供たちと向き合っていると、どこにも助けを求められない状況の子供たちがいて、いてもたってもいられない気持ちで違法を承知で彼らを守ろうとした。 そこに別の理由で制定された法が立ちふさがる。 Law & Orderでありそうなテーマですが、多分ブレンダがこれまで犯人を捕まえて市民を守ろうとしたのと通じるところはあったのかも知れない。 レイダーに対して「ペーパーワークよりはコーチの方が立派だと思う」というのが印象的です。 もしかしたら、これが降板するブレンダの今後の方向なのかも知れないなと思いました。 レイダー警部も相当やる気を見せましたね。 あまりに口を出すので、フリッツまで「君の下で働いているわけではない」と言い出す始末。 これでポープの言うように警視正に昇格したら、最初から狙っていたのかと言われそうですが。 それにしても、ポープとテイラーの前で離した事がなぜすぐに漏れてしまうのか。 彼ら2人が流しているのではなければ、どこかにバグが仕掛けられているのか? すくなくとも長くなじんだメンバーの中に裏切り者がいないことを希望します。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
February 11, 2013 02:23:25 PM
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