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『長年の借り』
テーマとしては目新しくなかったですが、ギブスの感情と彼を心配するチームの感情には納得できるものがありました。 過去にけじめを付けて前に進むとか、新しい人生とか言っても、人間はそんなに柔軟でないのかも。 最後はしんみりしました。 ギブスはチームにDEAのミッチェル捜査官を連れてくる。 ミッチェルはコール・グリーソン三等軍曹を捜していると言い、グリー村は長年追っている麻薬密売人のベンソン・ロングの逮捕について証拠を渡してくれるはずだったという。 ロングはカリフォルニアから、いとこが住むDCに来ており、クアンティコ近くで新たに商売を始める様子を見せていた。 軍人は様々な技術や経験をもっていることから、グリーソンもロングの勧誘を受けたようだ。 しかし、約束をした日にグリーソンはミッチェルの前に現れなかった。 ギブスはトニーにオフィスに残れと命じ、ミッチェルとロングのいとこロイの家に向かう。 ロイの家では男たちが違法カードゲームをしているという話だったが、グリーソンは先週出ていたという。 グリーソン自身は3週間の休暇を取り、旅行に行くと届け出ていた。 マクギーはなれなれしいミッチェルの態度が気に入らず、トニーにギブスの行動に疑問を持つ。 ロイから押収した銃からは薬物関係で服役したフィッシャー・ハイランドの指紋が出た。 ハイランドはロイの家でカードに負け、自分の銃を渡しただけだという。 ロングは薬物をさばくため、学校で行われるレイブの情報をハイランドに聞いたというので、現場を探すと、グリーソンの遺体が見つかる。 トニーはミッチェルの経歴を調べ、ギブスの妻子がヘルナンデスに殺された時に、護衛をしていたNIS捜査官カート・ミッチェルだと気づく。 トニーはギブスに、個人的な借りを返すためにミッチェルに協力しているのかと問いただし、俺にかまうなと拒否される。 グリーソンを撃った銃はハイランドの銃とは一致せず、殺されたのはミッチェルと約束していた日よりも前で、死後3日だった。 トニーはギブスがミッチェルを守るために自分の命も危険にさらすと考え、何とかギブスを現場から離れさせようとするが、ギブスは「我々の捜査だ」と言って聞かない。 トニーとビショップは、ハイランドにもう一度ロイの家に行かせ、ある物を置いてくるように頼む。 グリーソンの体に付着していた繊維は、アフガニスタン製の絨毯の繊維で、DCではロイが扱っている事がわかる。 見つかったグリーソンの車からも、繊維が見つかり、グリーソンは車で絨毯を運ぼうとしていたのか。 早速ミッチェルらが店に行き、ロイを問い詰めるが、ロイは引き出しから銃を取り出そうとしてマクギーに撃たれる。 ロイはその後死亡し、ミッチェルはロイだけがロングを捕らえる手がかりだったのにと、マクギーを責める。 アビーとダッキーは店の絨毯を調べ、薬物が巧妙に隠されているのを見つける。 ロイはこうしてドラッグを密輸していたようだが、グリーソンが持ち出そうとした絨毯は見つかっていない。 トニーはマクギーとビショップに、ミッチェルに関して秘密を打ち明ける。 マクギーが調べたところ、ロングはギブスの妻子が住んでいたカリフォルニアのペンドルトン基地の近くで商売を始めており、ミッチェルの父を射殺したヘルナンデスはロングの手下だった事がわかる。 トニーはギブスに、ロングも撃ち殺すつもりかと問い詰める。 ギブスは今度は証拠を得て、公正に裁くつもりだと答えるが、ミッチェルは今にも暴走しそうな様子だった。 ギブスはロイの家に向かったミッチェルを追い、ロングを殺しても何の結末も得られないと説得する。 アビーは、ハイランドの持ち込んだカメラが電波妨害されているのを、解除しようとする。 戻ってきたロングと対面したミッチェルは、ロングに銃を向ける。 ロングはNCISもDEAも、逮捕に結びつける証拠を持っていないと高をくくり、俺を殺せるなら殺してみろと挑発する。 ロングはグリーソンを殺した事も、ミッチェルの父親を殺すよう命令した事も認める。 ミッチェルが銃をおろし、逮捕を諦めた時、トニーらが飛び込んできてロングを逮捕する。 先ほどのロングの自白をカメラが録音していたのが証拠となり得る。 ギブスは休みを取ってカリフォルニアに行くという。 トニーは未だに自分に何も話してくれないギブスに向き合うが、ギブスは「お前はなぜここにいるのか」と問う。 リーダーになれるチャンスがあったのに、トニーはDCに残った。 ギブスは、NISに入ったのはシャノンとケリーの死があったからで、その理由は消えることはないという。 ミッチェルの父親の散骨につきあった後、ギブスはかつて一家が住んでいた家を訪れる。 そこには、親子の幸せな日々を物語る手形が残っていた。 トニーがギブスの元を去らないのは、ドラマの都合だと思いますが(笑)、ああいわれると、本当に出て行く伏線みたいに見えますね。 ちなみに、新スタートレックで、優秀なライカー副長がピカード艦長の元を去らなかった事を思い出します。 伝説の艦長を尊敬し、その近くで仕えることは確かに本人は本望かも知れないが、組織全体の事を考えると、素直にキャリアを積んでいってくれる方が有益でしょう。 ギブスは何度も赤毛の女性と結婚しましたが、結局最愛のシャノンとケリーを忘れることはなく、その責めをずっと負い続けてきた。 ミッチェルの父親が殺されたことも責任を感じているが、復讐心に燃えて敵を討つだけでは結局何も得られなかったということは、自分の経験で判っており、ミッチェルを正しく導く事で自分のつとめを果たしたいと思っていた。 死線を彷徨ってギブスは変わったと言うけれど、やはりよって立つところは変わらず、それがあるからこそ、心の痛みから立ち直る事ができるのではないでしょうか。 トニーがギブスの心を知らないわけはないですが、あえてトニーを突き放すのは自分の人生を歩めという事なのでしょうね。 ギブスの影響力が大きすぎる事の良し悪しかな。 ロバート・ネッパーという個性的なゲストだったのに、あまり生かされていなかったのは残念です。 それに、隠しカメラの存在がなくても、ギブスらがワイヤを着けている可能性もあるし、今ひとつロングのキャラクターが不明瞭でしたね。 過去あれだけレイノサ・カルテルを追及したのに、今になってとってつけた存在だからかな。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
February 20, 2016 08:19:54 PM
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