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『フライング』
新体制になってゆっくり、安全運転で動き始めましたね。 毒も棘もなくて、祖父母の家に遊びにいったような和やかさがあります。 いきなりギブスを否定することも、崇拝することもなくて良いと思います。 ところで、先日古いシーズンのNCISを見ていて気づいたのですが、邦題はFOXとスパドラでは違うのですね。 どちらがどう、ということはないですが、これまでの印象ではFOXは比較的テキストに忠実な翻訳をされるように感じています。 ノーフォークの海軍競技場で、スポーツ過程の選手の指導にあたっていたデイヴィス中佐が、自室で死んでいるのが見つかる。 頭を鈍器で殴られたことによる死亡に見えるが、パーマーは傷口付近の火傷の痕に注目する。 中佐を発見したのは、現在指導を受けているフェリックス・クロス三等兵曹で、かつて荒れていた自分を更正させたいと入隊し、上手くいかず不名誉除隊寸前まで行ったが、デイヴィス中佐が自分の才能に気づき、誘ってくれた、 コーチは居場所を与えてくれた、彼は誰かに恨みを買うような人ではないという。 コーチの部屋を捜索していたパーカーは、机の引き出しに隠されたバッグを見つける。 中にはステロイドなどのドーピング薬が入っており、有能で立派なコーチに薬物からみの殺人事件の疑いが生じた。 コーチは有望な選手を選んで指導しており、現在はフェリックスだが、その前はジェイミー・アンダーソン兵曹を指導していた。 しかし、アンダーソンは昨年自動車事故死している。 パーマーはコーチの死因が、空砲の銃を至近距離で撃たれ、衝撃で骨折した骨片が脳を貫通したと断定する。 自殺ではなく、何かのメッセージだったのか。 アンダーソン兵曹の両親を呼んで話を聞く。 コーチとは家族同然の付き合いで、有望な選手しか指導しない中佐が薬物を使っていたのは、ありえない、スポーツ過程全体に泥を塗ることになるという。 ただ2日前にコーチから様子伺いの電話があり、その時の様子が少し上の空だったという。 フェリックスは尿検査を受け、トーレスに薬物はありえないと反発する。 動揺するフェリックスに、トーレスは自分も最近家族をなくしたと言って、フェリックスに感情を練習にぶつけ、レースで頑張れという。 フェリックスはコーチがカイル・スウォード三等兵曹と口論をしていたことを目撃していた。 カイルはわずか1年で体格が大きくなっており、ステロイドを使った可能性がある。 SNSに載せている写真を見ると金回りが良いようで、副業をしているようだ。 彼がステロイドの売人で、それを知ったコーチと口論になったのか、あるいはコーチが客だったのか。 トーレスがジムで客を装ってカイルに接触し、品物が欲しいというと、カイルはしぶしぶ予想外のグッズを出してきた。 アスリートが使用した衣類や用具などを更衣室に忍び込んでは、フェチの客に売っていたという。 ステロイドとは全く関係なく、コーチはカイルの副業を知って、販売サイトを閉めれば上層部には言わないと言った。 だからサイトを閉めたというのだが、中にはそれについて文句を言う客もいたらしい。 特に「海軍ファン92」という客は脅しのようなメールを送ってきており、疑わしい。 ケイシーはその客がサイトから品物を購入し、アナコスティアの倉庫に転送していることをつかむ。 パーカーとマクギーが倉庫を監視していると、女性が現れた。 身分を明かして中に入ろうとすると、女性は密閉した実験室にこもり、火をつけると脅す。 部屋は濃縮した酸素が充満しており、爆発するだろう。 パーカーたちを中国政府が差し向けた傭兵だと主張する女性を説得しつつ、マクギーはシステムのロックを解除して女性を拘束する。 女性は分子生物学者のアストリッド・フェローズとわかり、研究所を設立しているが、研究内容は謎だ。 カイルから相当の量のグッズを購入しているが、その理由は一流スポーツ選手のDNAサンプルが必要だったと説明する。 実は人間に対する遺伝子操作が進んでおり、それを検知する方法を研究しているのだという。 いわゆる遺伝子ドーピングというもので、これを検知する方法はこれまでなかった。 デイヴィス中佐を殺していないというフェローズは、サーバーのアクセス権を提供したため、アリバイを確認できた。 フェリックスとカイルが喧嘩をして騒ぎになり、トーレスらが競技場に駆けつける。 フェリックスはカイルがコーチを殺したと言いがかりをつけ、NCISに早く犯人を見つけろと怒りをぶつける。 トーレスはフェリックスのことを心配するが、どうやって彼を立ち直らせれば良いのかわからない。 マクギーはトーレスがフェリックスの良いコーチだという。 手がかりがなくなったかに見えたが、ケイシーはフェローズの研究データから更衣室に出入りした選手の中で1人だけ薬物の痕跡があったのを見つける。 死亡したジェイミー・アンダーソンで、パーカーは実は両親は知っていたのではないかという。 コーチの引き出しから見つかったのはバッグの他に、「特別参加賞」のリボンがあった。 そのリボンはジェイミーが子供の頃に競技会でもらったもので、パーカーは父親を呼び出しリボンを見せる。 ステロイドを使ったからコーチを責めたのか、というパーカーに、父親は自分が息子に薬物を与えていたと認める。 数日前、メンテナンス員が古いロッカーの後ろにジェイミーのバッグがはさまっているのを見つけ、リボンからジェイミーのものだと確信した。 コーチは父親に薬物使用を報告すると告げ、競技会でジェイミーに負けた他の選手に知らせるべきだと言った。 それは息子に与えたものを奪い去ることになり、なんとかやめて欲しいと懇願したが、コーチは拒否した。 それで脅すために銃を出したが、結局空砲を撃つことになってしまったという。 フェリックスは喧嘩のことで降格となり、トーレスは心配する。 パーカーはトーレスにアイディアを授ける。 トーレスはフェリックスを競技場に呼び出し、ここが君の居場所だと告げ、競争をしようという。 「coach」は日本語では監督なのでしょうが、ここではコーチにしました。 スポーツ選手のステロイドの問題は世界的に大きな話題ですが、遺伝子ドーピングも興味深いですね。 先日「グッドファイト」でトランスジェンダーの選手のオリンピック参加問題を扱っていましたが、こういう問題もあるんだなあ。 世界のお菓子で部下を和ませる、ほのぼのパーカーに、アスリートの使用済みグッズ、中国に知的財産を盗まれると妄想的な研究者で笑わせて、ほっこりします。 パーカーは部下を怒鳴っても捜査は進まないと、もっともな事を言い、部下たちの経歴を調べて隠れた才能を探す。 君にはこういう才能があるんだね、と言われたらやはり気分が良いですよね。 そういう意味ではギブスとは違うリーダー像だなと思いました。 時間稼ぎでフェローズに検索させた「バードマン」こと、セオドア・パーカーというのは父親のことかな? 海軍の選手は任務もした上でトレーニングをするというのは、日本の社会人アスリートみたいな感じでしょうか。 軍がこういうことをするのは人材育成の一貫かもしれませんし、PR的な面もあるのかな。 有能な指導者をこういう形で亡くすのは残念ですね、フェリックスのように人生を救われたというような選手は他にもたくさんいるでしょう。 支えを失ったフェリックスにトーレスが、やっと人との関わりに関心を持ち出したかなという印象でした。 俺も家族を失ったというのは、フェリックスのそれと同列にはならないよなと思いましたが、トーレスとしてはそういう気分なのでしょうね。 彼のキャラクターも今後変化するのでしょうか。 マクギーがパーカーとトーレスの間を繋いているような、副長(ナンバーワン)みたいな立場だなと思いました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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