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カテゴリ:FBI:特別捜査班
ティファニーの視点から、ヘイトクライムの根深い問題が描かれたと思いました。
IMDbのユーザーコメントを見ていると、全く否定的な評価がされているのが興味深いです。 他国から他人事として見ているのと、現実との違いということでしょうか。 個人的にはわかりやすいエピソードだったと思います。 人種間の平等と警察改革を主張するローガン・リード下院議員が自宅の玄関先で射殺された。 何者かが窓からレンガを投げ入れ、ドアを開けたリード議員の額を撃ち抜いた。 リード議員は民主党の期待の星であり、昨年の人種問題の深刻化とともに注目された人でもあったため、政治問題化する前に早急に解決するとカスティーヨは檄を飛ばす。 立場上脅迫を受けることは多かったというが、まずは危険人物を洗い出すことにする。 近隣の家の防犯カメラには黒いパーカー姿の男が裏庭から逃げていくのが映っており、リード議員の妻は先週自宅の前でマイノリティの抗議活動があり、レンガが投げつけられ玄関のカメラが壊されたという。 マイノリティの抗議団体の主催者、ダミアン・トーマスはリード議員の選挙区民でもあるが、議員のことを「ひどい差別主義者」で人権活動を利用する偽善者だと批判していた。 議員は元検察官で、その時は犯罪に厳しく、若い黒人を多く刑務所に送った。 一方で郊外の立派な邸宅に住みながら、社会主義を説くなど違和感がある。 ダミアンが凶器の38口径を所持しているのがSNSの写真に映っており、今日は集会があるらしい。 その時国土安全保障省(DHS)出身のアナリストから、ダミアンについて、監視リストに載っているのでメールや通話履歴などのデータを渡すことができるという。 昨年の警察改革のデモで、3度逮捕されていることから、リストに載ったが、ステファニーは夜間の外出禁止に違反したから危険人物として監視対象になるのか、と気色ばむ。 スコラが入手法に問題があるデータは使えないと断るが、ステファニーは政府が黒人の抗議団体を脅威とするのなら、その側にいる自分も偽善者のような気持ちになるという。 ダミアンは娘のライラと公園で黒人への不当な逮捕などの抗議活動を行っていた。 スコラとティファニーがリード議員殺害容疑でダミアンを連行すると、ライラは抗議の声を上げる。 取り調べでは、ダミアンはリード議員の家の前で叫んだことは認めたが暴力は否定、持っていた銃も興奮した男から取り上げただけだという。 レンガを家にめがけて投げたのはこの男で、昨夜7時にはアリバイがあるという。 それよりも、リードと同じように家にレンガが投げ込まれ、外に出たとたん撃たれた黒人青年がいると明かす。 マーカス・アーヴィンは昨夜10時に殺されており、手口は同じようだが、2件の銃殺事件に共通点が見出しにくい。 マーカスは母親と同居する、夜学に通う真面目な青年で、母親は地元の警察に殺されたと主張する。 息子は地元住民に対する警官の態度に腹を立て、抗議活動をしていたため警官から目をつけられていたという。 先日も非番の警官から暴力を受けた、FBIのことも信用できないというと、ティファニーは心からの言葉で母親を信頼させる。 監視カメラによる暴行の場面が記録されており、犯人の車からコディ・マッコーワンの名前が挙がる。 コディは警官ではなく、暴行での前歴や憎悪犯罪の常習犯で逮捕状が出ていた。 地元ではBKBというグループを結成し、暴力を用いて白人の街を取り戻そうとしているという。 コディもリードのことを憎んでおり、何度も脅す投稿をSNSに送っている他、凶器と同じ38口径の銃も所持していた。 ティファニーはDHSのアナリストにコディのような白人は監視されないのかと喧嘩を売り、険悪な雰囲気となる。 さすがにジュバルはこのような態度は本部では許されず、考え方の違いはあっても協力しなければ結果は出ないと注意する。 コディの母親はブルックリンでバーを経営しており、マギーとOAが店に行くと客にかばわれてコディは逃走してしまう。 コディのSNSには昨年の夏のデモで、マーカスをバットで殴るコディの弟ジャックの写真があった。 リードはこの写真を使って人種差別や暴力根絶の訴えに利用しており、マーカスの証言でジャックは逮捕され刑務所に入った。 このあたりでコディにも動機がありそうだ。 ところが、ライカーズ刑務所に行くと、ジャックは黒人のギャングに袋叩きにされて今は意識もない状態とわかる。 コディは弟が襲われたことを知り、その6時間後にマーカスに暴行を加えた。 FBIは携帯の情報からコディを追跡しついに逮捕する。 コディはマーカスを暴行したのは昨年夏の暴動の復讐だという。 マーカスは暴動の際、母親のバーにレンガを投げ入れ略奪したと主張、警察は暴徒の行動を止めず、コディは正当防衛としてBKBを結成したと主張する。 しかし、結局弟が捕まりしかも植物状態となった。 それでマーカスを殺したのかと追及すると、コディは否定する。 その時30分前にダミアンが同じ手口で殺害されたことがわかる。 ライラは特に殺害をほのめかすものはなかったと言い、非条理な死を嘆く。 ジャックがマーカスを殴ったことで、ダミアン父娘はジャックが裁かれるようにキャンペーンしていたのは事実で、復讐の対象としてライラの身も危険となる。 ティファニーは目立たないように自重してほしいというと、ライラはティファニーを裏切り者と批判する。 それは言いすぎだと間に入ったスコラに対して、ティファニーは気持ちはわかるが、自分の代弁をするのは辞めてほしいという。 コディの車が目撃されており、使われた銃が自宅からなくなっていた。 FBIは母親のジャニーンを重要参考人として連行することにするが、30分前に店から姿を消したことがわかる。 そこには遺書ともいうべき息子に宛てた手紙があり、家族を破壊した偽善者に復讐を続けると書かれてあった。 PCの履歴で、今夜行われるダミアンの追悼集会のページを閲覧していたことがわかったため、FBIはジャニーンが集会で大勢を殺すとみて捜査官を配置する。 ティファニーはFBIのベストとジャンパーを脱ぐことを提案し、ライブカメラの映像と目視でジャニーンを探す。 後20分で集会が始まるが、ジャニーンを追い詰められない。 DHSの方から上空からの監視画面を提供すると言われ、ティファニーは不本意ながらも現場にいるDHSの職員に映像を本部に送って欲しいと頼む。 ジャニーンの姿を捕らえたと思ったマギーだったが、10秒の遅延で取り逃がし、目視で確認したスコラがジャニーンを追う。 ライラが人々の前でスピーチをしているところでジャニーンが銃を出し、ティファニーが飛びかかってジャニーンを抑える。 ライラはティファニーに感謝する。 ティファニーはスコラにDHSの情報を利用したことに複雑な思いを明かし、スコラは勝利には変わりないと慰める。 様々な思いと社会事情が絡み合って、誰かが何かしたくらいでは問題は解決しないのはわかっていますが、その中で自分はどういう志で生きて行くのか、というのを持たなければならないなと思いました。 ティファニーの言動はFBI特別捜査官として未熟なものなのでしょうね。 気持ちはわかりますが、身内に噛みついても社会は変わらない。 結局、批判した監視映像の力を借りることになって、まあ、そこはスコラが先輩として上手く接していましたね。 私の気持ちをあなたが代弁しないで、というのもスコラだから一歩下がって対応してくれたのでしょう。 リード議員が自分の選挙や評価のために抗議活動を利用したところとの差を考えなくてはいけないのかな。 そういうティファニーの成長を見守るエピソードだったのでしょうが、結局は息子に不幸な事が起こり恨みを晴らす執念に集約され、捜査の段階ではそんな個人的な状況は何ら思いが至らず(記録上は母親は良き市民ということになっている)、視点を変えていかなければならないと思いました。 暴力によるヘイトクライムも根絶しなければならないが、暴動が起こって治安が保たれない現実にどう向き合っていくかも重大なことじゃないでしょうか。 法執行機関の問題でもあり、政府の仕事なのでしょう。 考えさせられますね。 ちなみに、クリステンを降板させてティファニーに替えたのはこういうエピソードを作りたかったからかなと思いました。 良い子キャラはエピソードを書きにくいらしいですし。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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