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テーマ:戦争反対(1181)
カテゴリ:安全保障
昨年12月11日付のエントリに対して、みっともない粘着を繰り返している人がいますが、最近のやり取りで、この人、普天間のヘリ部隊が基地から直接、台湾有事に作戦行動をすると思い込んでみたいで、こちらはビックリ。 http://plaza.rakuten.co.jp/whitesand72/diary/200912110000/ 常識で考えたってそんなことできるわけないじゃありませんか。 普天間に配備されているヘリで最も足の長いのはCH-53。宜野湾市のサイトでは航続距離417kmと書かれていますけど、もしこれがCH-53Eなら、航続距離は空輸時で2000km、戦闘行動時で1000km程度でしょう。となると、現状で普天間に発着しながら作戦行動ができるのは半径500kmの範囲までってことになる。 台湾はどう少なく見積もったって普天間から600kmは離れてますよ。 まして、ヘリ部隊で運べるのは所詮は軽装備の歩兵集団だけ。そんな部隊を中国が台湾に攻め込もうとしているって時に送り込んで何の役に立つって言うんでしょう。 在日米軍で台湾有事に対処するというなら、投入すべきは中国の爆撃機や輸送機を撃墜出来る戦闘機や、輸送船を沈められる爆撃機や艦艇であって、海兵隊のヘリ部隊なんかじゃないの明らかです。 海兵隊というのは、そもそもは「殴り込み部隊」なのであって、攻め込まれた時の防衛なんてのは本務じゃない。よって、たとえ分散配置されていようが、必要な時間をかけて部隊を編成して機能させればよいのであり、現にこれまでそういう運用がなされている。普天間のヘリ部隊も、強襲揚陸艦などと組み合わせてイラクにまで派遣されている。 仮に、普天間のヘリ部隊が普天間基地から直接戦闘行動をとることが目的の部隊なら、あの部隊はこの50年間、ただ訓練していただけってことになる。そんな税金の無駄遣いをアメリカがやるわけがありません。 にもかかわらず、こんな出鱈目がまかり通るのは、何としても海兵隊ヘリ部隊を沖縄に押し付けたいという結論が先にあって、それに合わせるためのこじつけの理由を一生懸命探しているから。 ま、誰が言い出したのか知りませんけど、こんな妄想にひっかかる人が結構居るらしいというのが、何とも不思議です。
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