カテゴリ:日本史
黒船来航(34)
漢字2文字で1つの単語とすることが、当時は新鮮に映ったと、昨日の最後に記しました。当時は、中国語でも二字単語は例外でした。中国古典を綴った古典語以外では、稀にしか見られなかったのです。当然中国語をお手本とする日本語でも同じでした。 簡潔な二字単語は、新しい概念を盛り込むのに適していました。今日われわれが日常的に使っている「政治」「経済」「文化」「文明」「銀行」などは、この時期に新造漢語として生まれたものです。 日本人による最初の英和辞典として、1873(明治6)年に出版された、柴田昌吉と子安峻(こやすたかし)と共著『英和字彙(じい)』には、この二字漢語の原則が大々的に採用されていました。 造語の方法は二通りありました。ひとつは中国古典にある単語の意味転換で、「革命」「民主」「経済」などが該当しました。もうひとつは、全く新しい漢字二文字のの組み合わせで。「哲学」「蒸気」「通信」「電気」などがそうでした。 現代日本語で使われる二字漢語の多くは、こうして幕末から明治20年頃までに、一斉に造語されて、使われるようになったのです。 続く お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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