カテゴリ:日本経済
クロニクル 500円硬貨の登場
1982(昭和57)年4月1日 これはエイプリルフールではありません。34年前の今日、500円硬貨が初めて発行され、市場にお目見えしました。それまでは500円紙幣、明治の元勲の1人岩倉具視卿の肖像が刷り込まれた青色の札でした。 そういえば、100円札の自由民権運動の雄板垣退助翁も、千円札のち1万円札の聖徳太子もこのところ、ちっともお目にかからないですね。 ところで、紙幣には日本銀行券の文字が必ず刻まれ、発行主体が政府ではなく、日銀であることが明記されています。「日銀は通貨の番人としての仕事もしている。」と中学校で習いませんでしたか? 通貨の供給量を調整することで、物価の高騰を抑えているのです。その日銀、紙幣と違って硬貨は発行しておりません。何円でも構いません。硬貨のオモテとウラをとくとご覧下さい。そこには日本国と刻印されています。紙幣の発行は日銀ですが、硬貨の発行は国が担当しているのですね。硬貨をいくら大量に発行しても通貨の安定を脅かすことはないからなのでしょう。全てを政府が扱うと、大量に発行しすぎて、通貨の信用が失われ、大変なことになってしまうけれど、補助貨幣の硬貨なら、いくら発行してもしれていると、すっかり見透かされているようですね。 その通貨の番人のはずの日銀が、黒田総裁になった途端、従来の態度をガラリと変えて、金融機関を通じて大量に国債を買い集め、市中に紙幣を垂れ流すというとんでもない行動をとり続けています。金融機関を通すから、国債の直接買い入れではないと強弁していますが、結果として政府の財政規律は大きく緩んでおり、他方で景気は一向に良くなる気配を見せません。私は、黒田氏は日銀総裁に最も相応しくない人物だと、考えています。手遅れにならないうちに彼と彼のお仲間の日銀審議委員に辞めてもらいたいのですが… お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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