カテゴリ:日本の政治と政治史
クロニクル 小渕首相倒れる
2000(平成12)年4月2日 もう16年になるのですね。16年前のこの日は、確か日曜日でした。夜のニュースで小渕首相の緊急入院の様子が報じられ、驚いたものです。皆さんは如何でしたか。 重篤な脳梗塞で、2日後の4日には、本人の意識が回復しないままで内閣総辞職。密室の談合で森喜朗氏が後継指名され、 5日に森内閣が誕生しました。小渕首相は、結局1度も意識を回復しないまま、5月14日に62才の生涯を閉じました。 戦後、現職首相の病気入院による交代は、小渕氏以前に2回あります。1度目は1957(昭和32)年2月の石橋湛山首相でした。この時は、前年12月の自民党総裁選で、僅差で岸信介幹事長を破っての当選でしたから、特に異論もなく、岸氏が後継総裁に収まりました。 2度目は1964(昭和39)年10月の池田首相の病気退陣です。この時も夏の総裁選で、池田氏と争った佐藤栄作氏が、後継候補1番手の地位を確立しておりましたので、やはり異論なく総理総裁の地位を受け継ぎました。 それに比べて、小渕⇒森のケースは、後継の備えもなく、本人の意思も確認できない状態での、密室での森選出でしたから、党内からも様々な異論が唱えられ、次の森退陣の時の総裁選びは、全党員対象の代議員選びなど、ガラス張りの選考が行われました。ムードに乗った小泉純一郎元首相が圧勝したのですが、この事態の伏線は、密室の森首相選出にあったように思われます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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