カテゴリ:日本経済
クロニクル 北海道拓殖銀行(拓銀)創立
1900(明治33)年2月16日 117年前の今日、北海道拓殖銀行が「特殊銀行」として、創立されました。特殊銀行というのは、戦前の日本で、長期にわたる設備投資や対外貿易上の必要や、植民地政策上の必要などから、一般の普通銀行とは別の法律に基いて設立された政府系金融機関を指します。 具体的には、重化学産業振興を担う日本興業銀行(興銀)、植民地に設立された台湾銀行や朝鮮銀行、そして北海道開拓を経済面で援助する拓銀などが、これにあたります。 雪深い2月中旬に設立されたというのが、いかにも北海道開拓への貢献を期待された拓銀らしいですね。 こうした特殊銀行は、債券(金融債、1年満期の割引債と5年満期の利付き債がありました)を発行して資金を調達し、長期の投融資を行いました。こうして拓銀は、北海道開拓に大きく貢献したのですが、戦後になって、所期の役割は達したとして、普通銀行に転換します。この時、長期金融部門は切り離され、日本長期信用銀行に移されました。 普通銀行となった拓銀は、その後昭和の経済成長の波に乗り、北海道の経済発展に大きく貢献し、「拓銀さん」と親しまれたのですが、バブル期に幹部が経営の舵取りを間違え、無理に融資を膨らませて、不良債権の泥沼にはまり、1997年に破綻に至ったことは、御存知の通りです。 それから20年、その後の北海道経済は、いまだに拓銀倒産の痛手を克服できず、低迷を続けているように見えます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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