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テーマ:読書(8198)
カテゴリ:本日読了
2023/07/05/水曜日/晴れのち曇り、凌ぎやすい
〈DATA〉 文藝春秋/ 著者 中村圭志 2008年9月20日 第一刷印刷 文春新書656 〈私的読書メーター〉〈聖書、旧約の面白さは格別で何度か子どもに読み聞かせ私自身も楽しんだ←不敬?しかし凡百の私らを楽しませ喜ばせ、果てに考えさせ、人間らしく生きる術を説くのも、その道で修行される先達、宗教人の功徳でもあろう。一方、お釈迦さまの生涯はそれとなく理解するが仏教経典に縁がないのは如何。法事でナムナム語られているあの中身は何か?興味を抱く。この本のチョイスが妥当かどうか今ひとつピンと来ないけれど、ナムナム中には沢山の譬え話が活写されている事を知る。『銀河鉄の夜』が法華経ファンタジーである背景もおぼろに見えて来る。〉 もう随分前に読んだのだった。 反芻の時間はあったが本は既に手元にない。 法華経を教理として学ぶと法華経の持つダイナミズムが損なわれる、ということはこの本で理解した。 地獄、餓鬼、畜生、修羅、人、天 の六道を輪廻転生する我らは、胎、卵、湿、化の何れかのテイでこれらの界に生じる。 とはいえ一人の人間さえも、その短い生の日常の刻々の最中にさえ、六道を目まぐるしくへ巡って、心静かな時などない、のである。 仏教的な考え方では、私という実体は昆虫にさえ輪廻するのだなぁ。人間を創造物の頂点に置かない発想がよい、と思う。 保護犬を見て、これはかつての夫であったよ、このカタツムリはいつぞやの母であった、と目が開けている方は認識するのやもしれない。 こんな世界観を主知主義の人は滑稽に感じるだろうが、私には豊かさ、大らかさを与えてくれるものだ。生きとし生けるものへの温かい情が自ずと湧いてくるのだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023.07.05 14:44:28
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