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カテゴリ:戯言
ガキの頃だと大して旨くも感じなかった物が大人になると好物になるって事は多々ある。 まぁ身体的に味覚が発達したってのもあるんだろうが、やっぱり積み重ねた年輪と共に備わる味ってのはあるんじゃないかと。 オレの場合、幼少期は爺様と婆様が完全農家だったのもあって、野菜に関しては相当上質な野菜を食ってた。 この幼少期の影響は今でも大きくて、今ですら野菜食うと「昔ほど旨くねーな」とか野菜に関しては相当に舌が肥えてしまってる。 ただ、こういう感覚的なのとは別に、味にも色々あるんだな。 甘い、辛い、酸っぱいだけじゃないんだと。 もの悲しい味とか昔を思い出してしまう味ってのもある。 これはガキの頃はわかんないよなと。 大人になってから味が分かるようになったもの。 ○茄子 ぶっちゃけ子供の頃は何が美味しいんだか全然わからなかった。 爺さんの作った茄子食ってたってコレなんで、市販の茄子なんか全く何の印象もない。 そもそも栄養的には大してパッとしない野菜なんだが、体温を下げてくれる効果があるとか昔から言われる夏野菜。 煮びたしの味が分かるようになれば大人なのかもしれん。 へたの部分の小さいトゲが痛いくらいが新鮮だとか昔は爺さんから聞いたが、なんせ畑から中間マージンも流通も全て省いて直で胃袋に入るような茄子なんでどれも痛くて区別がつかなかった。 ○豆腐 離乳食で多くの人が食うはずなんだと思うが、何故か子供でコレを好きって子は少ないよね。 まぁ嫌いって子も少ないけど。 おいしい豆腐料理の店を知ってからはオレは好物の1つになったかな。 湯葉とかもアレ外人にはちょっとわからない味かもなー。 ○葉唐辛子の佃煮 これは父方の爺さんが酒の肴に食ってたのをガキの頃にオレも摘まんで食ってたりしたんだよね。 ピリッとした辛さでガキの頃は好きじゃなかったんだけど、なんせ夏は常にこれを爺さんが食ってるんで目にする事は多かった。 この前、たまたまこれを食べる機会があって、その時に死んだ爺さんを思い出してな。 食ってみたらガキの頃は苦手だったのに今じゃなんだか昔を懐かしむようななんともいえない味がした。 ○スイカ これも爺さんが副業で栽培してた。でもコレの場合は市販の方で本来の美味さを知ったかな。 というのは、ガキの頃に畑で取ったスイカを爺さんに「これトラックまで持ってき。婆ちゃんおるから」と渡されて両手で抱えて走ってたら落っことしてな。 それ見た爺さんに「それ食べていいよ」と言われて軽トラの荷台で生まれて初めて食べたスイカがそれ。コレは今でも覚えてる。 でもなー。なんせ今さっきまで夏の炎天下で日を浴びてたスイカで全然冷えてないからさ。正直あんま美味しいと思わなかった。 それで少しの間は食わず嫌いになってたんだけど、冷えたスイカを塩振って食べてからは好物になったな。 今でもスイカみるとガキの頃に畑の畔道でフライングボディプレスで潰したスイカの味を思い出す。 まぁ夏野菜の想い出ばかりなのは、多分時期的なモノもあるし、子供の頃は夏休みはずっと爺さんの家で遊んでたからかな。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年05月07日 11時46分29秒
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