羊毛から毛糸を作る"手紬ぎ"講習 東京農工大学科学博物館
ベランダの片隅の小さな綿畑。だいぶ実が大きくなってきて弾けて綿が出てくるのを毎日楽しみにしています。せっかくなので綺麗な糸が作りたいと思って調べていたら東京農工大学の中にある科学博物館に糸を紡ぐ機械が展示されていることを知りました。 そして,ちょうど「友の会手紡ぎサークル」によるスピンドルを使った糸紡ぎを教えてもらえるという講座を見つけ申し込んでみたところ当選 受講してきました。(当日聞いて驚いたのですが,倍率がとても高いようですすごくラッキーだったみたい。無欲の勝利でしょうか。) スピンドルはこんな道具です。アシュフォード・ドロップスピンドル【紡ぎ 染め 染色 織り 羊毛 フェルト 糸 綿】手作りのものをいただきました。大きなコマのようなものでくるくると回しながら先端につけた羊毛をねじっていきます。大体このくらいの幅にしたものを「▽に引っ張りながら」紡いでいきます。このくらいだと並太くらいの毛糸かな。羊毛は白と染めたものが用意されていて,綺麗な色に感動しましたこれも「手紡ぎサークル」で染めたものなのだそうです。このサークルでは絹,綿,毛糸 の3種類の「糸の手紡ぎ」に関する仕事について毎週1回,4年間みっちりと学ぶのだそうです。羊は毛を刈ること,綿は棉の栽培から始まるとのこと,もはや,サークルというよりは学校では?と思うような「友の会」という名前からは連想できない活動内容でした。そんな手紡ぎのプロに2時間みっちり教えていただいた結果, 何でしょうこれ……「太さのばらつきが,アクセントになるんですよ」というサークルの方々の優しいお言葉に助けられ……💦何とか終了。引っ張り加減が難しく,糸の太さが全然安定しませんでした。染めた羊毛は固くなるらしく,引っ張るのが難しくて全体的に太くなっていてその勢いで白い糸を引っ張ってるからこちらは思ったより細くなってます。次にこれまた手作りの編み機を用いて,バイアス編みという方法でコースターを製作。 ……確かに💦太さの違いが偶然にもよいアクセントとなりとてもかわいい仕上がりに笑怪我の功名とはまさにこのことです。本当は最後に「縮絨」という,お湯と洗剤で洗ってなじませるという工程を入れるのですが必要ないほどにぎっしりと仕上がりました14時に終了。あっという間の楽しい時間でした。講習会というものに久しぶりに参加したのでとっても楽しかったです。 講習の合間に科学館の見学。絹,木綿,羊毛の他にレーヨンといった化学繊維を含む多くの「糸」を紡ぐ機械が展示してあります。火曜日に行くと動くのが見られるようです……一番気になる木綿の機械をじっくり見学。小さな歯に掛けて流れを整える「梳綿(そめん)機」ローラーに挟んで引っ張っていく「練条(れんじょう)機」聞いたことのない言葉が並んでいます。正直,機械を見ても何が起きているのかよく分かりませんがだんだん綿が綺麗になっているのは分かります。ここまで綺麗にしたら細く取り出して引っ張って紡いでいくのだそうです。ガラガラ音がするから「ガラ紡精紡機」というらしい。これは以前作った機械に割と似ているかも。 その他,どれも面白かったのですが特に,いろいろな「繭」にびっくりでした。左下のとか,ナニコレ~びっくりと言っては失礼かもしれませんが。こんなのが歩いていたら叫んでしまいそうです。組みひもを編む機械もこの色数,すご~い 歩き回りながら「すごぉい」を連発していました。モノづくり大好き人間にはとても楽しい場所でした。また行けたらいいな。