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不惑ワクワク日記

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March 17, 2009
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カテゴリ:演奏会
この機会逃してなるものか!という、一念でした(笑)

大阪 サンケイホールプリーゼ
室内楽シリーズvol.1 The Chamber Players
Vn 千葉清加(1st-No.1, 2nd-No.2)・長原幸太(2nd-No.1, 1st-No.2)
Va 鈴木康浩(1st)・大山平一郎(2nd)
Vc 辻本玲(1st-No.1, 2nd-No.2)・金子鈴太郎(2nd-No.1, 1st-No.2)
ブラームス:弦楽六重奏曲第1番変ロ長調作品18
ブラームス:弦楽六重奏曲第2番ト長調作品36
チャイコフスキー:弦楽六重奏曲「フィレンツェの思い出」第3楽章(アンコール)

5年前、コンサートゴーアーとなってすぐの2003年はブラームスイヤー。そのときに大阪でもゼクステット2曲というコンサート企画があったんだけど、そのときは行けずじまい。きっと、そのうちあるやろ、と思っているうちに、はや5年。この機会をはずすと、それこそ、次の阪神の優勝(いつになるんやろ?)までまたんといかん羽目になるやもしれませぬ。しかも、この豪華メンバー!!!このメンツならば・・・・という、不惑ワクワク最高潮でやってきました、建て変わった新サンケイホール、であります。

でも、サンケイホール、狭くなりましたねえ・・・・フェニックスホールほど狭くないにしても、イシハラホールやそごう劇場なみですよ。これじゃ、あまりコストのかかる企画は無理だなあ・・・音響的には完全デッドだし。確かにエントランスはモダンでこぎれいではあるけれど、これからどうやって運営していくつもりなのか・・・・大阪の中での立ち位置、というのも微妙ではあります。

さて、当の演奏はといいますと・・・アンコールの前に、長原君が言っていたことには「我々、2年前にも同じプロでやったんですが、演奏会としてはちょっと短いんですよね。だから、今回7時半開演、ということにさせて頂いたんですが、短いと言っても、精神的にはめっちゃきついんですけれども」いやいや、そうでしょうとも。そのことが身に沁みて良く解った、というのが一番。

実は、ゼクステット、1番はアマチュア弦楽器奏者の宝物。頑張れば手が届く名曲中の名曲であります。僕も幾度と無く(ある時は、1stヴァイオリン、又ある時は2nd、はたまたある時は2ndヴィオラとして)その恩恵に浴した者の一人。結婚してまだ子供が出来る前、友人の二組の夫婦と一緒に、こすもすが2ndチェロ、僕が2ndヴィオラを担当して、友人宅で合わせた至福の時間は、いまだに忘れがたい音楽体験の定点として、僕の中にあるんです。

だから、1番が、言ってしまえば「青臭い」熱演・思い入れこもった力演、として奏でられたことは、満足の極み。量感たっぷり、バターこってり、腹に堪えるサウンドは、これぞブラームス・ゼクステット。大阪クラシックでの、オール女性メンバーでの演奏の数段上を行くものでしたね。

ただ、この鉄壁Vn陣・驚異的Va陣(1stVaの鈴木康浩氏の音には舌を巻く)に対抗するには、ここで1stチェロを取った辻本君が、残念ながら「弱い」。音の立ち上がりのキレのなさ、歌い回しの余裕のなさ、がこれだけのメンバーの中にいると、どうしても耳に付いてしまう・・・他のメンバーだったら、そうではないだろうけれど。ブラームス・ゼクステット、実は1stチェロが断トツに難しい、ということは重々承知した上で、それでも、2楽章の変奏曲、辻本君があせって走って行ってしまうものだから、音楽が腰の座らない重心の高いものになってしまう、など、ところどころ残念なところがあった、というのは事実として書いておかねばならないかもしれない。

その1番をうけて、チェロとヴァイオリンの1・2番が交代した2番の演奏は、いかにこの曲が究極の難曲であるか(長原君が言う「精神的にきつい」のは、ひとえにこの2番のせいでしょう)、その一方で名曲中の名曲であるか、を分からせるに充分なもの。

この曲、「弦楽六重奏」という合奏形態の表現可能性を徹底的に追及した、完全に「演奏会用」室内楽、ですな。まあ、リズム感・様式感から音色に至るまで、もの凄い幅での対応を要求される。それをここまでやってのけられるのは、やはり長原幸太・金子鈴太郎の力量の為せるワザ、ですな。金子君のチェロは、4楽章の超難しいアップテンポのカンタービレの歌い回しなど、痺れる、のひとこと。長原君の、透明な抒情から燃えたぎる熱情までを引き分ける「魔のヴァイオリン」もまた健在。ただ、欲を言うなら、1楽章がスマートに過ぎたこと、4楽章をもっとテンポを上げて、舞台から火花が飛び散り、聴いているこっちがやけどするぐらいのところまで行って欲しかった、かなあ。でもまあ、この難曲、そんなことすれば空中分解してしまうかもしれないが。

「軽い曲を」という長原君のコメントで始まったチャイコフスキーのアンコールの方が、2番よりも「泣ける」濃密な演奏で、印象としてはより良い演奏に仕上がっていたようにも思いましたね。でもまあ、これ、曲のせいがかなりあるとは思いますが。

でも、このユニット、これだけで終わってしまうのは何とも惜しい限りで・・・・できれば、また聴かせて欲しいなあ。今日のチャイコフスキーは予告編、ですよねえ?長原君。






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Last updated  March 18, 2009 12:35:17 AM
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アンコールも良かったですね。   雅哉 さん
僕も当日、会場にいました。

それにしてもぐすたふさん、第1番で1stを取った千葉清加さんについて、一切触れないなんてズルイなぁ。

《緩い》演奏だった第1番に比べて、《締まった》第2番は名演でしたね。 (March 18, 2009 12:09:32 PM)

もしや   jupiter さん
どうして長原さんが2曲ともトップでなかったのだろうと雅哉さんのBlogでぼやいて来たところだったのです。。

>1番はアマチュア弦楽器奏者の宝物。頑張れば手が届く名曲中の名曲であります。

それで、若い千葉さんと辻本さんに1stの試練を与えた?
(March 18, 2009 07:05:38 PM)

Re:アンコールも良かったですね。(03/17)   ぐすたふ369 さん
雅哉さん、こんばんは。

>僕も当日、会場にいました。

あらまあ!!びっこひいて階段を降りてるおじさん居ませんでしたか?それが私です(笑)

>それにしてもぐすたふさん、第1番で1stを取った千葉清加さんについて、一切触れないなんてズルイなぁ。

狡いですかねえ(笑)大山さんの2ndヴィオラにも一言もわざと触れてないんですけれどね(さらに笑)

雅哉さんのブログ拝見しましたが、私は、1番の千葉さんの1st、しっとりとした潤いを湛えた、そして充分な厚みを持った音、予想以上の好感を持って聴きました。ただ、残念ながらやや単調で、音色や表現の幅に乏しい。だから、最初はいいのだけれど、長く聴いていると飽きてくる、退屈してくる・・・そこが難点な様に思いました。

大山さんは、本当にのびのびと弾いておられて(足を伸ばし背を伸ばし、体を左右に動かして)、この曲が余程お好きなんだなあ、ということがひしひしと感じられ、同じ2ndヴィオリスト(笑)としては、同感の至りでありましたね。特に1番の2ndヴィオラは非常に「おいしい」パートで、これほどの1stヴィオラとのコラボ、ツボにはまった時の快感、いかばかりかと。

いずれにせよ、すばらしいアンサンブル・ユニットだと思いましたね。 (March 18, 2009 10:40:49 PM)

Re:もしや(03/17)   ぐすたふ369 さん
jupiterさん、こんばんは。コメント有り難うございました。

>>1番はアマチュア弦楽器奏者の宝物。頑張れば手が届く名曲中の名曲であります。

>それで、若い千葉さんと辻本さんに1stの試練を与えた?

さて、どうですかねえ・・・でも、1番は「室内楽」の範疇に留まった作品、だと私は思うんです。だから、演奏者の愉しみ、アンサンブルの妙、気持ちの交流、といったものもそこに現れる「音楽」の一部、だと思うんですよね。だから、「試練」という言葉で表されるようなものをを指向していたのではなく、この二人が1stを奏することで得ることができる「音楽」を、このユニット、あえて取ったんじゃないでしょうか? (March 18, 2009 10:49:28 PM)

Re[1]:もしや(03/17)   jupiter さん
>演奏者の愉しみ、アンサンブルの妙、気持ちの交流、といったものもそこに現れる「音楽」の一部、だと思うんですよね。

深いですね。弦楽、しかもゼクステットなどの経験のあるぐすたふさんらしいご意見です。
それよりも何よりも御友人宅で演奏会、こんな素敵なエピソード!!!・・・何だかじ~~んと来てしまいます。




だから、「試練」という言葉で表されるようなものをを指向していたのではなく、この二人が1stを奏することで得ることができる「音楽」を、このユニット、あえて取ったんじゃないでしょうか?
-----
(March 18, 2009 11:47:54 PM)

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