『元気なナバホの女・メアリー』
ある日、ナバホ・リザーベーションには、それぞれが車を運転し三台の車で来ていた。トラックはチャーリー、古いホンダはアナ、そして一番新しい車を運転しているのは、80歳近いメアリーだ。暗くなってきたが、その日はコロラドのデュランゴに帰ることになった。私はどの車に乗って帰ったらいいのだろうと思っていると、「車に乗ってもらって、眼代わりにしっかり前を見てもらったら?」とふたりに言われ,「眼位ちゃんと見える!」とメアリーは、機嫌が悪い。結局メアリーの車に乗せてもらい、アナの車の後ろを走っていくが、おっとりしたアナは車の運転もゆっくりだ。メアリーは、ゆっくり走るアナの車の後ろをイライラしながらついていく。黄信号で停まろうものなら、「なんで行かないんだ!ゴー、ゴー!!」とハンドルを叩いて叫ぶ。子供の頃ナバホの寄宿学校に入れられ、突然英語を話すことを要求され、卒業した後はずっと、白人の家でメイドとして働いてきた。若い頃に夫を亡くし、ひとりで働きながらふたりの子供を大学まで出し、息子がネイティブアメリカンで初めて博士号を取るまで励ましつづけたメアリーは、しっかり者だ。自分自身も英語だけを話し、子供にも英語でしか話しかけなかったという。ガレージで一緒に荷物の積み下ろしを手伝う時も、乗りのいいロックをかけながら、テキパキと働いている。小柄だけれど、メアリーは元気なナバホの女だった。 輪切りで出てきたスイカ と チリスープよかったら クリックしてくださいね! ↓ ↓トップページへ