『世界を変えるオシゴト』
副題“社会起業家になったふたりの女の子の感動物語”。女の子と言ってもハーバードを卒業した20代の女性の物語なのですが、読みやすくてなかなか面白かった。チベットに住む人々の貧困問題を解決しようと、ハーバードのケネディースクールで出会った香港・台湾系の女性マリーとキャロルという若い女性が、ヤクの毛を高品質のニット製品にして世界に市場を広げ、貧困地帯の伝統的な暮らしを維持しながら、収入や新たな雇用を確保していく話。日本でも林さんという若い女性が立役者となり、その製品の販路を広げ、ふたりの話をこうして翻訳し話題を作っている。チベットで放牧されているヤクから、柔らかい毛だけを採取し毛糸にし、編み物が得意な女性達がいるという上海沖の崇明島で製品にし、世界各地で販売していく。チベットの人々は伝統的な暮らしをしながら、安定した現金収益を得る。そして需要が伸び、チベットの女性達は崇明島の女性達から編み物の技術を教わり、仕事にしていく。こうして、編み物は得意だけれど現金収入のなかった崇明島の女性たち、ヤクを飼うのは男の仕事で、現金収入がなかったチベットの女性達にもまた仕事を作っていく。貧困、現金収入がない、けれど病気の家族を病院に連れていきたい、子供に教育をうけさせたい、家族にお腹いっぱい食べさせたいという願い、品質のよいものならば身につけたいという点々になっている事柄を結んで、ひとつの流れにしていくアイディア、そしてそれを実行する行動力、ちょっとやそっとではメゲナイ力強さ、人間っていうのはこんなに力を持っているもんなんだなあ・・・と思えて、歳の瀬を締めくくるのにいい本でした。それにしても理解者を探していくような“プレゼンテーション”って、まず一発目は、“30秒”で相手の気を引いて、次につなげていくんだなあ。。。。(このふたりの場合は、粘り勝ちの部分もたくさんあるけれど)全体の構造が思い描けるよう、想いを30秒に凝縮して、相手の興味を引き出すというのはなかなか大変なことだなあ。。。。【送料無料】世界を変えるオシゴト価格:1,575円(税込、送料別)よかったら、クリックしてくださいね! ↓ ↓ Thanks!!