126C2ふたたび
インチキダブルウィングのアメリカ西GP(ロングビーチ仕様)に続いて今日のは、運命のサンマリノGP仕様。 ブルム1/43 フェラーリ126C2 サンマリノGP#27 ジル・ヴィルヌーヴ低速市街地コースのロングビーチと違って、高速イモラ・サーキットでは車体内蔵のウィングのベンチュリ効果で、充分以上にダウンフォースが稼げるからかえってフロントウィングはドラッグ(抵抗)になるだけ。ということで、このころのマシンはフロントウィングがあったりなかったり。当時は奇異な感じがしたもんだが、今ならこれはこれで味があるな(^^)むしろこの当時に、今の空力パーツ満載のマシンをみたら、なんじゃこれ?ゴチャゴチャとかっちょわりーの!みたいなことになってたかも(笑)と、笑ってられるのもここまで。なんとなれば、このサンマリノでの諍いの芽が、次戦ゾルダーでの悲劇の引き金をひくことになるからだ。アウトドローモ・エンツィオ・エ・ディーノ・フェラーリの名のとおりこのGPは、国名こそ違えど純粋にイタリアGPだ。ヴィルヌーヴ・ピローニの順で1-2走行する2台の126C2にはその順位のままステイとチームオーダーが出されていた。3年前、己を律してチームのためにシェクターのチャンピオン獲得に尽力したヴィルヌーヴは、まさか「チームメイト」であるはずのピローニがオーダーを無視して自分を抜き去るなどと考えなかった。ピローニはピローニで、ジル主導のチームの中で勝利が必要だったのかも知れない。いずれにせよ、このゴール直前の出来事によって、ふたりの紳士協定は破綻し次戦ゾルダーで、ポールのピローニのタイムを破ろうとピットを後にしたヴィルヌーヴは、スローダウンした前車の後輪に乗り上げ、地面に叩きつけられたマシンから放り出され息絶えることになる・・・orzイモラ以前のふたりならば、今日はお前にやられたなーと談笑して予選を終えたかも知れない。そのピローニも、ドイツGPで自らのポールタイムを更新しようと無用のタイムアタックを敢行し、結果クラッシュ両足骨折で引退を余儀なくされる。フェラーリウィングカー最強のマシンであったが故に、ドライバーを魅了しアクセルを開かせるような悪魔の魅力があったのかもしれないが、シーズン半ばにはレギュラードライバーふたりとも戦列を離れるという事態に。フェラーリ最強のマシンは同時に最凶であったやも知れぬ・・・