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カテゴリ:読書・コミック
逆説の日本史の幕末編も3巻目。3巻目は1862年~64年の国内事情を紹介。
大まかな流れは同じ小学館のマンガ「日本の歴史(16巻)」で知ってるが、ここからさらに突っ込んでいく内容って感じ。興味深い内容は *当初テロを行ってでも攘夷をと考えていた高杉晋作は先輩の桂小五郎(木戸孝允)に説得されて上海留学に行ったが、実際上海に行くと清は列強の言いなりになってるし、古い体制に縛られてることに幻滅し、日本を清のようにしてはならないと考えるようになった。 *長州藩士はローテクの兵器(青銅製の大砲に火縄銃)で本気で攘夷できると考えていた。 *薩摩藩士同士の殺し合いとなった1回目の寺田屋騒動の裏 *坂本龍馬と勝海舟の出会いについて *1863年あたりから京都で「天誅」というテロが横行し、公武合体派・開国派の人が「天誅」の犠牲になってるが、将軍の上洛と前後して足利将軍の木像の首が晒される事件が発生してる。 *高杉に続いて、伊藤博文(俊輔)・井上馨ら5人の長州藩士が藩主の後ろ盾でイギリス留学に行ってたこと、彼らを「長州ファイブ」と呼ぶのも初耳。 *生麦事件の裏 *西郷隆盛が藩主の斉彬亡き後何をしていたかが詳しく書かれている。 *「禁門の変(蛤御門の変)」が起こったいきさつについてとその後始末はどうなったか *宮中の動向・新撰組結成の裏 *島津久光の上洛の裏 等。 高杉の上海留学についてはちょっと知ってたが、どれだけ清の情勢がひどかったか、留学中にほかの留学生と情報交換していたとか、留学も桂の斡旋だったのは初めて聞く内容。 竜馬が第二次寺田屋事件で使用したピストルが高杉が上海留学時に購入したものだというのは知ってるが、さらに高杉は日記に自費で船を買おうと考えていたことが書いてあったり、 長州がかなり過激な行動に出ていたかも詳しく書いており、幕府と朝廷で決めた攘夷実行の日に長州が外国船(商船)を攻撃したが撃沈に至っていないこと、奇兵隊の隊員の一部が過激な行動に出たこと、「禁門の変」にしても長州藩士の暴走が招いた結果で後始末の事も詳しく書かれていた。 「天誅」が横行したとき犠牲者が晒し首にされていたのは知ってるが、足利将軍の木像の首が晒しものにされた話、長州藩士5名が藩主の後ろ盾でイギリス留学した話も初めて聞く話と年代別に情勢を書いているため、わかりやすい、そして面白い内容。幕末ファンが多いのもわかるわ。(弟は幕末ファンで伏見の寺田屋周辺に行ったことがあるらしい) 逆説の日本史 20 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
Jan 12, 2014 12:36:22 AM
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