薔薇に囲まれて

ブラッディ・マリー

1977.10.5 リリース 4th.アルバム｢この夜にさよなら｣より


あれは血まみれの愛の暮らしさ　ブラッディー・マリー
涙と一緒に君を飲みほした　ブラッディー・マリー

夜はろうそくがそっと照らした部屋
透きとおる花びらのような白いくちびる
紅のあとのついた長いままの吸いさし
君はいつまで僕にまといつく

あせたシーツに残したワインのしみ
なげやりに髪を指ですく君の癖
二人を結び付けていたきれることのない絆
いまも僕に絡みつく
　　

あれは血まみれの愛の暮らしさ　ブラッディー・マリー
涙と一緒に君を飲みほした　ブラッディー・マリー

花びんにさしたままの忘れられた花
愛をこめて書いたいつかの長い手紙
ひとつのコートで寄りそった霧のような雨の日
君はいつまで僕にまといつく
　　
少女のようなほほえみ　バラの香り
ゆれて消えていってしまったあの日の虹
二人を結びつけていたささいな想い出さえ
今も僕を苦しめる


あれは血まみれの愛の暮らしさ　ブラッディー・マリー
涙と一緒に君を飲みほした　ブラッディー・マリー


血まみれマリーは赤い酒　酒場の片隅で
苦い昨日を忘れるために飲みほす酒
手の中にあるグラスを見つめた時
僕の　僕の涙がうつってた

あれは血まみれの愛の暮らしさ　ブラッディー・マリー
涙と一緒に君を飲みほした　ブラッディー・マリー　　

（作詞作曲：甲斐よしひろ）

　　　



ブラッディー・マリーって、お酒だよね。
ウォッカをベースとした、トマト・ジュースを入れたカクテル。

16世紀のイングランド女王メアリー1世が、即位後300人ものプロテスタントを処刑したことから、「血まみれのメアリー」(Bloody Mary) と呼ばれていたことに由来するらしいです。
そんな怖い名前だったなんて・・・


この甲斐バンドの「ブラッディ・マリー」は、
せつなさの漂うメロディー、
そして物語が目の前に浮かぶような悲しい詞。
ブラッディー・マリーの赤い色がそこに重なって・・・

甲斐バンドの歌の中でもかなり好きです。


こんな時間に一人で聞いていると、
この歌の世界に引き込まれそうで、
自分がその場にいるような感覚が。
とても辛くて胸が痛いです。

1977リリースってことは、
甲斐さん結婚前かな。
リアル失恋の時に作った歌でしょうか？