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カテゴリ:日々のこと
こないだ、岩手県の八幡平(はちまんたい)に行った。
かつて、八幡平スキー場があったとこだ。 リフトで登ったらほぼ全山どこでも滑れるっていう 深雪スキーのメッカ。 それでいてスキー事故がゼロだったという伝説のスキー場だ。 伝説というのは、今はもう無いからだ。 経営不振で数年前に閉鎖された。 今はもう廃墟になってるのだろうか。 あ、廃墟と言えば 八幡平には廃墟マニアの間では有名な 松尾鉱山の住居跡ってのがあるらしい。 てか、廃墟マニアって何よ?(笑) ネットで写真を見たら なにやら恐ろしい…。 お化け屋敷だの洞穴だのが嫌いな ビビリの私としては近寄りたくもない。 …けど、せっかくだからと行ってみた。 (嫌なら行くなよ…) ジェットコースターが怖いのに せっかくディズニーランドに来たんだからと 無理してビッグサンダーマウンテンに乗っちゃう思考回路と同じだ。 八幡平アスピーテラインをちょいと脇に反れると 廃墟群はすぐ目の前に現れた。 見た瞬間… ゾクゾクゾク…。 久しぶりに背筋が凍った。 いやいや、ここは別に幽霊屋敷でも何でもない。 普通の人が鉱山で普通に働き その家族が普通に住んでいただけの建物だ。 怖いなんて言ったら失礼だ。 最盛期の1960年の人口は1万3500人。 55年前でもう水洗トイレや セントラルヒーティングが完備されてた。 最先端の設備が整った標高900メートルのこの町は 「雲上の楽園」と呼ばれていたらしい。 前日に行った平泉での芭蕉の句を思い出した。 「夏草や 兵どもが 夢の跡」 じっと廃墟を見ていると フッと、ここで暮らしていただろう人たちの 賑やかな声が聞こえて来るような気がした。 かつて栄えた街が 取り壊されもせず ただ打ち捨てられている。 すでに怖いという感情は消えていた。 かといって、悲しさや哀れさを感じてるわけでもない。 単に建物が残ってるだけ。 これが時代なんだと、妙に冷静な目で眺めていた。 中に入ったりはしなかったけどね。 それは、さすがに怖いもん。 (怖いんじゃん!笑) 行ってみたいと思った人も 行きたくないと思った人も 行きたくないけど…行っちゃいそう、と思った人も クリックしてチョーダイませ。 にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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