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テーマ:二次創作小説(947)
カテゴリ:「秘密」詩・小説
BLの苦手な方は読まないでください。 あくまで二次創作ですから苦情は受け付けません。 何卒お許しくださいませ。m(_ _)m 兄さん、僕は本当に3人も殺したのかな。夢と現実の区別が つかないって言われたけど、僕には真実がはっきりと見えて いるんだ。僕は悪魔の罠に落ちただけなんだ。あの悪魔は 僕を誘惑して鉄格子の檻に閉じ込めた。僕から総てを奪い、 笑ってるんだ。悪魔が面会に来るたびに僕は怯え、頭が 錯乱する。一年間、僕は鉄格子の窓から病院の庭を眺めて 暮らしてきたけど、来週、別の病棟に移される。 そこには頭のおかしい連中がいっぱいいて、毎日、そいつらと 一緒に食堂で食事をするんだって。隔離されていたほうがまだ マシだよ。自由時間には娯楽室でトランプをしたり、庭を散歩 したりする事もできるって医師は言うけど、僕は悪魔以外とは 口をききたくないんだ。僕を虜にする悪魔の白い肌が忘れられ ない。指に絡みつく肉の感触、流れる血、真綿で首を絞める ようにやんわりと細い首に手をかけた時の高揚感。兄さんの ものを手に入れる事ができた喜びに僕は陶酔した。青木は 悪魔にひれ伏す害虫だ。兄さんを不細工にしたコピーだ。 僕は兄さんのコピーを従えて女王様気取りで君臨する悪魔が 許せなかった。悪魔は僕に優しかったけど、あの優しさは 偽者だった。偽りの優しさで僕に嘘をつかせた。僕は3人も 殺していない。はっきりと覚えている。警察に捕まった時は 頭が混乱していて、夢と現実の区別がついていないんじゃ ないかと弁護士に言われて、刑務所に入りたくなかったら 言う通りにしろと弁護士に言われて、3人殺したと自供した けど、本当は違うんだ。本当の事を言ったら、あの悪魔は どんな顔をするかな。薪さんが面会に来てくれて嬉しいと嘘を ついている僕にどんな言葉を浴びせるのだろう。僕はここを 出たら、真っ先に悪魔を抱こうと思っていた。誰にでも足を 開く淫売だ。すぐに僕も受け入れるだろう。あいつが兄さんも 僕も狂わせた。そうだ。あいつに復讐をしてやろう。このまま 生きていても僕が病院を出る頃にはあいつはじいさんだ。今、 あいつに復讐するほうが楽しいに決まっている。両親に手紙 を書こう。そして、こうするんだ。貝沼のように・・・ (続く)
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最終更新日
2011年01月17日 18時46分16秒
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