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テーマ:二次創作小説(947)
カテゴリ:「秘密」詩・小説
BLの苦手な方は読まないでください。 あくまで二次創作ですから苦情は受け付けません。 何卒お許し下さいませ。m(_ _)m 薪さんが総監に呼び出されて1時間が過ぎた。血相を変えて 出て行った薪さんが心配だ。総監に問い詰められているの だろうか。青木は小池や今井たちの噂話を聞きながら、 そんな事を考えていた。佐伯が自殺した事や誤認逮捕で 薪が第九の室長を辞めさせられるかもしれないという噂は すぐに科学警察研究所全体に知れ渡った。佐伯の両親が 遺書を読んで激怒し、総監に文句を言いに来たらしい。 佐伯は財閥の御曹司だったから、きっと薪さんはクビになると 皆が言っていた。薪が出て行ってすぐに佐伯の脳が第九に 到着した。MRI捜査で事実を解明しなくてはならなかったが、 ほんの短い期間ではあったものの同じ第九の仲間だった 佐伯の脳は見ず知らずの犯罪者の脳と違って、見るに 忍びないものがあった。薪の帰りが遅ければ遅いほど噂が 本当のような気がして青木はいたたまれなかった。 更に30分ほど経ってから、薪が戻ってきた。薪はいつにも 増して蒼白い顔をしていた。だが、平静を装って、捜査説明 を淡々と語り始めた。 「佐伯が自殺した。昨日、病院の自室でガラス製のコップの 破片で首の頚動脈を切り裂き、出血多量により死亡。病室 には遺書が残されていた。MRI捜査の担当は青木。お前だ。」 薪は青木に資料が入った封筒を渡した。 MRI捜査は人払いをした別室での捜査だった。表向きは 鈴木の脳を見た佐伯の狂気が皆に伝染するといけないから という理由だが、本当は裸を見られたくないからだった。 おとり捜査であられもない姿をさらしただけでなく、鈴木と 過ごした蜜月を佐伯はMRIで見ている。第九の全員に公開 できるものではなかった。だから、薪は青木と二人だけで MRI捜査を開始したのだった。薪は青木の後ろで腕を組み、 黙って画面を見ていた。 (続く)
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最終更新日
2011年01月17日 18時47分22秒
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