トルコ語の雑感(その1)
来週から梅雨入りの気配ですが今日は、カラリと晴れて、庭の水まきをしました。ホースの先に虹がかかって、この季節も楽しいものです。少し早いですが、西洋アジサイの今年第1号が咲きました。昨年の写真は、青いガクアジサイでしたので、今年は赤い色のアジサイを写真に撮りました。 2007年の8月から10月にかけて、韓国語、中国語、アラビア語、ペルシア語、ヘブライ語、ラテン語、タイ語、ヒンディー語ロシア語、インドネシア語の雑感を書いています。トルコ語の雑感を加えてみます。トルコ語は、シルクロード沿いにある、アジアのいくつもの国の言葉の影響を受けているようだと書いたことがあります。(2008年9月13日:トルコ語の勉強その1)最もはっきりしているのは、イランの国語である、ペルシア語と発音が似ているということです。但し、ペルシア語は、アラビア文字で書かれていますので、表記(見た目)は全く違うのはいうまでもありません。例えば、”どうぞ”は、ペルシア語で、ロットファンですが、 トルコ語でも、リュトフェンです。 また、”有り難うございます”は、ペルシア語で、タシャッコル ミコヌムとなりますが、トルコ語では、テシェケル エデェリム となります。ペルシア語の、タシャッコルは、感謝の意味で、トルコ語でも、テシェケル(感謝の意味)です。まあ、中国語でも、多謝(タージェ)ですから、似てなくもありませんが・・・。さすがに関係はないのでしょうが。イランと国境を接し、また、領土を巡って争ってきた歴史がある、ロシアの言葉(ロシア語)、とも、トルコ語は似ている部分もあります。”新聞”のことを、ロシア語で、gazeta(ガジエータ)と言いますが、トルコ語でも、gazete(ガゼテ)です。また、”どのように”を意味する、ロシア語の、kakという疑問詞もトルコ語では、カーシュ と似ています。これも、英語ではHowですので、似ていなくもないです。遠く離れた、ヒンディー語とも、似ている部分があります。”残念ながら”のことを、トルコ語では、maalesef(マーレセフ)と言いますが、ヒンディー語でもマーフ・キージェ です。 ちなみに、インドネシア語でも、”済みません”に、maaf(マーフ)という言葉を使います。似ています。(インドネシア語はアルファベット)インドネシア語は、その歴史上、イスラムの影響を受けているので、アラビア語と発音を共有する単語も数多く見られます。では、トルコ語と、アラビア語で共通する単語はあるでしょうか。あります。2008年9月13日に書きましたが、トルコ語で、本=キタプ(kitap)ですが、アラビア語で、本=キターブでした。なお、ヒンディー語で、本=キターブ、 ペルシア語で、本=ケターブ、です。アジアでは、本は、ブックよりもキターブという方が、通用する国が多いのかもしれません?!また、”名前”は、トルコ語で、isim でありアラビア語では、イスム となります。発音は、ほぼ同じです。トルコは、イスラムの文化が入ってから、言葉がアラブ化したのですから共通する発音の単語も多いのです。もう、ここまで書くと、何が何やら、さっぱり分からなくなってきました。このように、文字は異なるものの、複雑に地理的、歴史的関係から、共通の発音を共有している単語が多いという状態が、アジアの言葉の特徴とも言えるようです。そして、文字の方は、アジアの言葉は、漢字系、インド文字系、アラビア文字系の3つに大別されるのですが、(2007年4月7日:発音と文字の関係)トルコ語は、アルファベットが基本ですので、半歩、西洋文化にも足を踏み入れた状態です。こうした、広く、浅く、大陸をまたにかけたような言葉が、トルコ語の一番の特徴のようです。偶然でしょうが、トルコ語で硬いことを「カティ」です。究極の、チャンポン(ごちゃまぜ)の言葉ですね。ここまでくると、拍手です。韓国語でも、チャンポン(ごちゃまぜ)の意味で通じるそうです!脱帽。