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音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

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2015年11月12日
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テーマ:Jazz(1961)
カテゴリ:ジャズ
初めて聴く人にもおすすめのコニッツ盤


 リー・コニッツ(Lee Konitz)は、1927年シカゴ出身で、現在(2015年)も88歳で存命中のジャズ・サックス奏者。1950年代から2000年代までコンスタントに作品を発表しており(2010年代に入っても新しい作品が出ている)、比較的新しい(年配になってからの)作品は聴きやすいが、若い頃のコニッツは難解だなどと評されることもある。

 でも、初期コニッツを聴かないのはもったいないと思う。本盤『インサイド・ハイ・ファイ(Inside Hi-Fi)』は、1956年録音でそうした“とっつきにくい”時代のコニッツ盤であるものの、比較的とっつきやすいんじゃないかと個人的には思っている作品なのである。

 何よりもまず、コニッツの演奏は“くねくね”している。“真っ直ぐな感じではない”と言い換えてもいいかもしれない。具体的に言うと、テーマなのかアドリブなのかよく分からなかったり、メロディになっているのかなっていないのか微妙な境界線を彷徨うようなフレーズが現れる。ジャズ・サックスの世界ではチャーリー・パーカーの影響から免れなかった奏者はほぼ皆無ではないかと思われるけれど、このリー・コニッツのサックスは本当に我が道を行く感じで、アドリブの可能性を試すのにパーカーとは全然違う方向を向いていたんだろうと思う。

 クール・ジャズの理知的なイメージはあるものの、それが美しいアドリブやさらりときまったフレーズになって体現されているかというと、あまりそうとは言えない。“くねくね”とした音の連なりがメロディとして成立していく瞬間みたいなものがコニッツの真骨頂という気がする(したがってどこまでがテーマかアドリブかよく分からない雰囲気で演奏が展開されていったりする)。本作品ではアルトとテナー・サックスおおむね半々というの注目点だが、どちらを手にしても、上記の特徴は一貫している。

 前半(1.~4.)は、ピアノレスであることとギター(ビリー・バウアー)の存在とがいい効果を上げている。サックスとギターが二管のユニゾンのように響くのが何ともスリリング。個人的には、この前半では、特に1.「ケアリーズ・トランス」がお気に入りである。後半(5.~8.)はピアノを加えたよりスタンダードな編成だが、コニッツのテナーの演奏が聴かれる。賛否が分かれるところかもしれないが、ふだんアルトで聴きなれた例の“くねくね感”(もしくは“ひらりはらり”のメロディ)をよりふくよかさのあるテナーの音で聴くのは、個人的にはなかなか心地よいと思っている。



[収録曲]

1. Kary's Trance
2. Everything Happens To Me
3. Sweet And Lovely
4. Cork 'N' Bib
5. All Of MeKary's Trance
6. Star Eyes
7. Nesuhi's Instant
8. Indiana



[パーソネル、録音]

1.~4.:
Lee Konitz (as)
Billy Bauer (g)
Arnold Fishkind (b)
Dick Scott (ds)  
1956年10月16日録音。

5.~8.:
Lee Konitz (ts)
Sal Mosca (p),
Peter Ind (b) ,
Dick Scott (ds)   
1956年9月26日録音。





 
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Last updated  2020年08月23日 20時15分30秒
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