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カテゴリ:空の旅
日本のLCC(ローコストキャリア=格安航空会社)の草分けであるスカイマークエアラインズ(以下『SKY社』)が打ち出したサービス方針が、大きな社会問題になっているのはご存知の通りと思います。
このサービス方針、分かりやすく言えば、乱暴に言ってしまえば… 安さのためなら親切な態度はとらない、 嫌でも我慢しろ!文句も言うな! の、一言に尽きます。無表情,無敬語,介助や補助をしない…とんでもない話です。しかも文句も言わせないなんて言語道断です。余りに威圧的で、利用者を人間ではなく、物体としか見ていない。 おまけに、 「客室乗務員は保安要員なので、私語をしても問題ない」と来た。 こんな論法が許されるとは思いません。僕は接客を伴う仕事をしていますが、常日頃「相手がどう思うか考えて対応と行動をせよ」と教えられています。SKY社はいったい、どんな社員教育をしているのでしょうか? 僕も昨年9月、東京羽田~北九州便に搭乗したのですが、接客態度は良いほうでした。JRの在来線特急並みのシートピッチや、ドリンクが有料などは我慢できますが、折り返し便の遅れで出発が深夜になってしまったことや飛行中「ドン・ドン!」と縦揺れがあったのがマイナスイメージとして残っています。 そうして今回のサービス方針の発表ですから、正直言って、憤慨しました。 航空輸送にとって、親切で丁寧な接客は、安全運航と並ぶ生命線であり、安い運賃で利用を増やすために削ることが絶対に許されない部分であります。 親切な接客は安全運航を目指す真剣な姿勢を透視します。乗客ひとりひとりに気を配り、目を配る。それが、「生命を預かる」姿勢なのです。 SKY社は安い運賃のために社員教育に対するコストを削ろうと考えたのでしょうか?社員教育は親切な接客を身につけさせるだけでなく、緊急時の脱出の方法も教えさせなければいけません。それを削るということは、「危険運航の容認」につながります。そのような認識につながるのは、当然です。 SKY社はこれまで、運行トラブルの多発や乗務員の超過勤務や拘束など、様々な問題を起こしてきました。そのなかでこのようなサービス方針を打ち出したことは、狂気です。 先日、度重なる運行トラブルを受け先ごろ国土交通省に「業務改善計画」を提出したのですが、サービス方針のことを考えると「国の命令にそむくことができないから仕方なく適当な言葉を並べて文章を作って提出した」という姿勢が見え見えです。 「安ければ、たくさん乗ってくれれば万々歳」という考えに傾倒しているかのようです。そうとしか思えません。 事故が起きたら、「勝手にしろ」と言い放って介助もせず、乗務員が一目散にトンズラするでしょう。そうに決まっています。 こんな、利用者と安全を無視した傲慢経営を強行する会社は、近いうちに社会的制裁を受けます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2012/06/07 11:27:01 PM
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