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カテゴリ:時事放談
昨日、テレビ東京で放送された「ガイアの夜明け」(毎週火曜22時)で、「過重労働撲滅特別対策班(通称『かとく』)」によるブラック企業狩りの様子が伝えられました。
このような内容の場合、摘発の対象となった企業名は伏せられたりするものですが、「ガイアの夜明け」では反発や批判を怖れず、堂々と社名を出していました。これは、地上波テレビ番組ではかなりの大英断です。 そこで槍玉に上げられたのは、ディスカウントストア最大手の、ドンキホーテ。 ドンキホーテは「驚安の殿堂」と称して、あらゆる商品を市価よりもベラボウに安い価格で販売。さらに、夜遅くまで営業していることから、非常に多く利用されています。 しかし、ドンキホーテは2008年以降、最長一日12時間以上に及ぶ長時間労働を従業員に課しており、それが常態化。しかし度重なる是正勧告に従わず、耳を貸そうとしません。このため「かとく」による捜査のメスが入ったのです。 ドンキホーテの価格の安さは、このような超過労働・不当労働によって少人数で店舗を切り回しているという事実が、今回の「ガイアの夜明け」によって白日のもとにさらされました。 実際、本日の夕刻に池袋東口と北上尾の店舗を眺めましたが、祝日の前日の買物客の多い時間帯にもかかわらず、混雑している様子が感じられません。やはり、「ガイアの夜明け」を見て利用を控えるようになったのでしょうか? 近年の不景気によって、われわれ日本人は、「値段の安さ」を追求するようになりました。それが行き過ぎた結果、昨今、「ベラボウに安い商品やサービスによる事故や瑕疵」が相次いでいます。軽井沢でのツアーバス転落事故が、大きな一例です。 必要以上の安さを求めた結果、その代償として超過労働・不当労働などが起き、働く者を肉体的・精神的に追い詰め人命をも奪う結果になりました。必要以上の安さを求めることは、労働環境の悪化として、私たちの生活と健康に大きく跳ね返ってくるのです。 だからこそ私たちは、忘れてしまった「安かろう悪かろう」「安物買いの銭失い」の精神を、見つめなおすべきではないでしょうか。そして「価格と品質のバランス」を学びなおすべきではないでしょうか。 極端に安い、ドンキホーテなどのお店は利用しない。そうすることでブラック企業の店が淘汰され、超過労働・不当労働が減り、生産と販売・需要と供給のバランスが是正され、常に安定した適正価格を維持することが可能になります。 安い価格には裏がある。安い価格にはリスクがある。そのことを理解して、賢い消費者になりましょう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2016/02/14 08:59:58 PM
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