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森田理論学習のすすめ

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2015.11.18
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(学習テーマ) 認識の誤り、認知の偏りについて

(学習のねらい)森田では、「劣等感的差別観」「部分的弱点の絶対視」「劣等感的投射」「手段の自己目的化」「異物化のからくり」等を学習します。
ここではそれ以外にも認知行動療法で取り上げられている認知の偏りについても学習します。
森田理論全体像での該当場所は、「かくあるべし」の発生と苦悩の始まりです。

(内容説明)
まず森田でいわれている認識の誤りから見てゆきましょう。
1、劣等感的差別観 他人と比べて自分だけが外からの刺激に対して特別に抵抗力が弱い。普通の人と比べて自分だけが特別精神的に弱い。あるいは身体的に劣っていると劣等感的に自分を見てしまう。

2、部分的弱点の絶対視 自分のある不安や弱点を、自分の将来を左右する致命的な障害のように受け取ってしまい嘆き悲しむ態度のこと。

3、劣等感的投射 自分の欠点や弱点にとらわれていると、他人はそのことに気がついて、自分に対して、反感、軽蔑、嫌悪したり、迷惑がってくるはずだと思いこむ。

4、手段の自己目的化 不安や恐怖は、欲望達成の過程で欲望が暴走しないように制御機能を担っています。ところが一方的に不安や恐怖にとらわれると、生の欲望の発揮の方向へは向かわずに、不安や恐怖を取り除くことばかりにエネルギーを使うようになります。

5、異物化のからくり 生活している中で不安はつきものですが、不安はあってはならないものと考える。不安を異物のように取り扱って、不安を排除しようとしたり、不安から逃げたりするようになること。

次に認知療法で取り上げられている認知の偏りについてみてゆきましょう。
全か無か思考、一般化のしすぎ、心のフィルター、よい出来事を悪く考える、結論の飛躍、拡大解釈と過小評価、自分の感情を根拠に決めつける、すべき思考、レッテル貼り、自分のせいにするなどがあります。主なものを説明します。

6、情報を偏って選別する。たとえば、自分が話をしているときに、真剣に話を聞いてくれている人のことを見ようともせずに、あくびをしている人、よそ見をしている人、難しい質問や批判をする人のことだけが気になってしまう。ものの見方がマイナス面、悪い方に偏っている。

7、根拠のない結論を下す。事実や証拠もないのに、先入観でそうに違いないときめつけてしまう。事実を実際に確認することができない。事実を確認しない場合間違いが多発する。

8、自分のせいだと思い込む。自分の周りで起きたことに対して、「よくないことはすべて自分のせいだ」と思い込んでしまう。失敗やミスはすべて自分の責任だと思って落ち込む。事実を主観的にばかり見ている。客観的に見ることができない。

9、よいことを過小評価し、悪いことを過大評価する。よいことは誰か別の人のおかげで、悪くいかないのはすべて自分のせいだと思い込む。マイナス思考、ネガティブ思考である。物事を否定的に見ることが多く、肯定的に見ることができないのでいつまでたってもバランスのとれた考え方ができない。

10、たった一つの結果をすべてだと思い込む。例えば会議で誰かが時計に目をやっただけで「ぼくはみんなを退屈させている。」と思い込んでしまう。たった一つの出来事、たった一つの結果を、すべてだと考えてしまいがちなのだ。そして些細なごくわずかな失敗をすぐに人生を左右するような大きな問題にしてしまう。

11、オールオアナッシングと考える。善か悪か、成功か失敗か、0か100か、白か黒かの極端な決めつけをしてしまう。現実にはありえないようなことに執着する。中間、灰色、中庸という考え方がない。

これらの認識には共通点が見られます。
1、 考えることが無茶で大げさであり、論理的に飛躍しすぎている。
2、 マイナス思考、ネガティブ思考一辺倒である。そして自己嫌悪、自己否定に陥っている。
3、 事実を無視して、実態から遊離して勝手に決めつけをしている。
4、 完全主義、「かくあるべし」思考に陥っている。
「かくあるべし」は森田で特に重視している認識の誤りです。
頭の中で「こうでなければならない」と考えた事と、現実がかけ離れて、それによって悩んだり、苦しみを抱えてしまうことです。

(話し合うテーマ、課題)
ご自分の問題だと思う認識の誤りはどんなことがありますか。
そのためにどんな支障が起きていますか。自分を振り返って具体的にお話ししてください。

次の手順によって、みんなで認識の誤り、認知の偏りの修正に取り組んでみましよう。
1、 そう考える根拠はどこにあるのか。逆の事実はないのか。別の考え方はできないか。
2、 結果について考える。自分の考えていることが本当だとして、どんなひどいことが起きるのだろう。最悪を予想して、覚悟を決める。
3、 代わりの考えを探す。現実的で柔軟な考え方を見つける。






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Last updated  2015.11.18 07:56:22
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