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森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

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2018.05.14
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伊丹仁朗医師が開発された「生きがい療法」には5つの基本方針がある。
ガン患者や難病疾患の人が、この方針に従って、行動・実践することを心がけるのである。

1 、自分が自分の主治医のつもりで病気や困難の解決に取り組む。
生活習慣病などになった場合、本人が病気の成り立ちを理解して、食べ物、運動、禁酒、禁煙とか、ストレスを減らす等問題ある生活習慣を自ら改善していかないと病気はよくならない。
ましてガンのような治すことが難しい病気の場合は、そのような強い心構えで取り組むことが大切である。

2 .今日1日の生きる目標に打ち込んで生きる。
ガンは放っておくと常に少しずつ大きくなる。 1日の猶予もない。だから今日一日を建設的な前向きの生活に打ち込むことで、少しでも免疫中枢(間脳)を活発化してガンと戦う必要がある。
したがって、 1日も手を抜いてはいけない。勝負は今日1日である、というように考えてほしい。
体の調子が悪くても、あるいは、たとえベッドに寝ていても、できることはある。
気分が大義なら大義のままに、今日1日する必要のあること、この目標に向けて一生懸命作業に取り組む。

3 .人のためになることを実践する。
「自分の病気のことで頭がいっぱいで、人のためになる事どころじゃありません」と言われるのだが、人のためにすることが、一見回り道のように見えて、実は生きがいを手に入れる近道である。
生きがいを持つことが免疫力を高めていく。この自然治癒力がガンを退治するのである。

4.不安・恐怖と共存する訓練に取り組む。
ガンとか死ということが非常に恐ろしい、という自分の気持ちを事実として認める。
怖い気持ちをなくそうという無駄な努力をすると、ますます怖ろしくなるという心理学的な特徴がある。
だから、恐ろしいのは当たり前なんだ、というこの気持ちを認める。
そうすると、心理学的に非常に面白い。不思議な現象が起きる。
今まで持っていた不安とか恐れとかいうものが軽くなるのである。
その結果闘病しやすくなり、闘病をより快適にすることができる。

5 .もしもの場合の準備だけはしておく。
なんとか長生きしたい、死にたくないと思っても、いずれ誰にも死は訪れる。
死を「嫌々ながら受け入れる」誰でも死ぬのを喜んで受け入れる人はいない。
事実だから仕方がないということでもある。
そして生きている限り、できるかぎり、建設的に有意義に生きることが大切である。
その際、死後残された人のために迷惑をかけないような準備をしておく。
(生きがい療法でガンに克つ 伊丹仁朗 講談社 146頁より要旨引用)

神経症者も、この5つの指針に学び、神経症克服のための行動・実践をしていくことが大切である。
1では、森田理論学習によって神経症とは何か。自分の神経症の成り立ちを理解する。神経質性格の特徴を学ぶ。感情の法則など神経症の乗り越えるための森田療法理論をしっかりと学ぶ。
これはこのブログで説明しているように基礎編と応用編がある。
順序よく学んでいくことが効率的である。特に応用編の「森田理論全体像」の学習は大事である。
理論を学んだ後は、自分の場合はどうであったのか付き合わせてみることも必要である。

2では、症状があるととてもつらいが、不安、恐怖、違和感、不快感を持ったまま、目の前のやるべき日常生活や仕事などに積極的に取り込んでいく。最初はイヤイヤ仕方なしにボツボツでもよい。
どうしても行動に入れない場合は、実践課題を作って取り組む。
それができるようになると、気のついたことメモに書きとめて一つ一つ片付けていく。
そうすれば次第に弾みがついてくるはずである。
実践・行動なくして神経症は克服できない。

3では、人に役立つこと見つけて実践に移す。
人に役立つ事を絶えず見つけて取り組む。
それはは小さければ小さいほどよい。数多くこなすことである。
そうすれば注意が外向きになり、他人から感謝され、自己中心性が打破される。

4では、不安、恐怖、違和感、不快感は、強い欲望があるから発生したものであるということを理解する。また人間が生存するために、不安などはなくてはならないものであるということを理解する。
つまり、欲望や不安は車のアクセルとブレーキの関係にあることを理解する。
不安を持ったまま、目の前の仕事や日常茶飯事に取り組むことを目標にしていく。
それができるようになると、一つの大きな能力を獲得したことになる。

5では、不安に学んで、対策を立てておけば、将来の思わぬ災難から逃れることができる。
例えば、不慮の事故に備えて生命保険に入っておく。
巨大地震、津波に備えて家具を固定したり、耐震化構造にしておく。
自動車保険に入っておく。等々 、いくらでもある。
これらに対しては、見て見ぬふりをしていてはならない。
不安に学んで、積極的に手をだすべきである。
それが自分と家族の安全を守る。

我々神経質者は森田理論を学ぶ場合、あまりにも理論にとらわれて、肝心の森田理論を生活面に応用していくという面がすっぽりと抜け落ちていることがある。
こういう状態は、神経症が治るのではなく、むしろ神経症を強化する方向に働くのである。
大変危険である。
生きがい療法の5つの指針から学ぶ事は人それぞれに違うかもしれない。
でも、実践なくして森田理論学習はないということを肝に銘じておく必要がある。






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Last updated  2018.05.14 06:30:12
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