カテゴリ:最新の脳科学
昨日の続きです。
5、行動する前に気分本位になることは、誰にもあります。 「おっくうだ」「面倒だ」「しんどそうだ」「楽をしたい」「やる気がしない」など。そういう気分に振り回されて行動を回避すると、その一瞬は「快」の気持になりますが、それが過ぎ去った後は、暇を持て余し、自責の念に駆られます。 「不快」の気持が脳全体を覆ってきます。 「快」が「不快」に変化して、防衛系神経回路が支配的になります。 改善点とすれば、最初の小さな「快」は無視することです。 注射針を打たれるような一瞬の痛みを我慢して、イヤイヤ仕方なく行動すれば、その次に大きな「快」の感情が待っていることを思い出すことです。 最初気が進まなかったことに、取り組んだ結果、思いもかけない喜びを味わうことができたという経験は誰でも持っていると思います。 6、一日の3分の1を占めている仕事に対して、苦しくて仕方がない状態は、防衛系神経回路に支配されている状態です。 逆に言うと、仕事が楽しい、面白くて仕方がないという人は、報酬系神経回路が作動して、人生が謳歌できています。 誰でもそうなりたいと思っているのに、仕事が楽しいとは思えない。 解決のヒントは就職したときにあります。 誰でも仕事を始めた頃は、必死になって仕事を覚えようとしていたはずです。 つまり早く仕事ができるようになりたい。 早くみんなに追いつきたいという目標を持っていたということです。 その目標に目途がついたころから、仕事が辛いものに変わってしまった。 仕事をする中に課題や目標を見失って、あてどなくさ迷っているのです。 一心不乱に取り組むことによって、仕事の中に問題点や課題を見つけ出すことが大切になります。誰でも、早急に解決しなければならない問題を見つけた時、苦悩は一時的に棚上げ状態になります。 まず仕事の中に課題や目標を見つけ出すことが重要になります。 7、つぎに人間関係が対立的になると、「不快」な感情で防衛系神経回路が活性化します。人間関係でいかに多くの「快」の感情を作りだして、報酬系神経回路を作動させていくか。 森田では、人間関係の基本は不即不離ということを教えてくれています。 必要な時に、必要に応じて、必要なだけの人間関係を築くことです。 コップに一杯の人間関係を少しだけというより、コップに少しだけの人間関係を数多く作るという態度をお勧めしています。 引っ付きすぎ、離れすぎというのは、「不快」な感情を招きやすいのです。 そのバランスをうまく取り、維持していくことが人間関係のコツになります。 それから、人間関係で一言付け加えるとすれば、運のある人、ツキのある人を見つけて仲良くすることです。 愚痴、不平不満、自己否定、言い訳、責任転嫁、環境、状況のせいにしている人には近づかないことです。百害あって一利なしです。 集談会では症状を克服した人、森田理論を深めている人、森田理論を生活に応用している人、森田的な生活を維持している人に近づいていくことです。 そのように心掛けていると、自分も感化されて自然に治っていくのです。 一人で学習を深めて、自力で治すということは、尊いことですが、時間もかかりますし、実際には難しいと思います。 以上7項目にわたって説明してきました。 これ以外にも「快」の感情を作りだす方法はたくさんあると思います。 要は一つでも自分の生活に取り入れて、「不快」の感情を減らしていくことです。 この2日間の投稿で、一つでもそのヒントが見つかりますように。 そして積極的に報酬系神経回路を回していこうではありませんか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2024.06.04 09:06:45
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