サーチュイン遺伝子をオンにしよう
遺伝子研究の村上和雄先生のお話しです。長寿遺伝子は7種類判明しているそうです。その一つが「サーチュイン遺伝子(サーツー遺伝子)」の名称で知られているものです。この遺伝子はすべての人が持っています。この遺伝子は、老化を早めたり、発がんの原因となる活性酸素の発生を抑えたり、発生した活性酸素を無毒化する働きがあるとされています。通常、サーチュイン遺伝子はオフの状態ですが、これをオンにできる人が若々しさを保ち、長生きできる可能性が高くなります。スイッチをオンにする方法の一つが、摂取カロリーを制限することです。私たちが1日に必要とされているカロリー量は、成人男子で約2500キロカロリー、成人女子で約2000キロカロリーと言われていますが、これを70%に抑えることで、サーチュイン遺伝子のスイッチがオンになるそうです。暴飲暴食をしていると、サーチュイン遺伝子はオンにはなりません。これ以外にもサーチュイン遺伝子をオンにする方法があります。例えばレスベラトロールを摂取することです。これはポリフェノールの一種で、ブドウの果皮やピーナッツの薄皮、赤ワインなどに含まれます。また、タマネギの皮、ブロッコリー、モロヘイヤなどに含まれるケルセチンというポリフェノールも、サーチュイン遺伝子を活性化することが知られています。さらに、ストレッチや筋肉トレーニングなどの運動によっても、長寿遺伝子のスイッチがオンになります。ストレッチ体操は筋肉や関節の柔軟性を保つためによいとされていますが、それにとどまらず、長生き遺伝子や若返り遺伝子のスイッチをオンにするのです。(望みはかなう きっとよくなる 村上和雄 海竜社 198ページ)遺伝子は、情報そのものを自ら書き換えることはできませんが、外からの刺激によって必要な遺伝子のスイッチをオンにしたり、不必要な遺伝子のスイッチをオフにしたりすることで、生体をコントロールしているのです。(同書 37ページ)遺伝子は家の設計図のようなものです。しかし家の設計図があるだけでは、家を建てることはできません。実現に向けて建設資金を用意し、実行に踏み切る必要があります。サーチュイン遺伝子もこれと同じで、設計図に従って作動するかどうかは、本人の意思が大きくかかわっているということです。サーチュイン遺伝子を活性化する方法として、このブログで何度も取り上げているセロトニン神経を鍛える方法が役立つと思います。例えば、2022年2月13日の投稿記事です。人生90年から100年時代を迎えています。長生きをしてもボケたり寝たきりというのではやり切れません。心身ともに健康で長生きするために、7つのサーチュイン遺伝子の学習は役立つと思います。