カテゴリ:森田理論学習の進め方
「森田理論学習の要点」に「神経質の性格特徴」という単元があります。
これを集談会の学習テーマとして取り上げることがあります。 すすめ方としては、全員で読み合わせをして自分の経験と照らし合わせて感想を述べあうことが多いと思います。 突然指名されても、ここに書いてある性格特徴が自分にも当てはまるというくらいの話しか出てきません。 もっと学習効果の上がる学習方法を考えてみました。 これを学習テーマとして取り上げた人が、話のテーマを膨らませることが大切だと思います。 まず参加者が神経質性格をどのように捉えているのかを確認する。 1、これはよくない性格だからできれば修正したいと考えているのか。 2、あるいは神経質性格は細かいことによく気が付くし感性が豊かな性格なので、取り換える必要はない。 むしろこの性格を大いに評価して活かしていくことを考えているのか。 1の場合は、性格には悪い面ばかりではなく、裏から見るとよい面が隠れている。 性格は両面から見ないと正しく見たことにはなりません。 苦しんでいるときは、ことさら悪い面だけを取り上げて問題視しています。 神経質性格の主な特徴は、「心配性である」「注意や意識が内向きになりやすい」「執着性が強くとらわれが継続しやすい」「よりよく生きたいという気持ちを持っている」と言われています。 神経質の性格特徴を学習テーマとして取り上げた人は、自分の経験と照らし合わせて、神経質特徴に対して、今までどのような考え方の誤りをしていたのか具体的に説明する必要があると思います。 ・細かいことに不安を感じてしまう自分をいかに問題視していたのか。 ・注意や意識が内に向いてしまう傾向があることをいかに問題視していたか。 ・いつまでも不安が付きまとうことに苦しんでいたか。 ・いかに生きる目標と無縁な生活をしていたのか。 その他、神経質性格者は、「観念的である、自己中心的で思いやりに欠ける、幼児や子供のような幼弱性を抱えている」と言われます。 学習テーマとして取り上げる前に、これ等について具体的に自分の体験のまとめをする。 現状認識がきちんとできれば、次にではどうしたらよいのかという話になってきます。その時役に立つのは森田理論です。特に性格の両面性の考え方です。 性格の両面観の活用や応用で生活面がいかに変化してきたのか。 私の場合でいうと、心配性というのは感性が鋭いということと裏腹の関係にあるということを体験しました。 鋭い感性を仕事や趣味や人間関係への活用について説明する。 さて、2の場合は、性格特徴を改めて学習する必要はないと思います。 それよりは、神経質性格の考え方、活用例や応用例を披露して、参加者に刺激を与えるというのは如何でしょうか。 他人の活用例に刺激されて、自分の生活に応用できるヒントが見つかればこんなにうれしいことはありません。 森田理論学習は通り一遍の学習を繰り返しているとマンネリになります。 マンネリになると集談会に行くことが苦痛になります。これは要警戒です。 逆に学習にふくらみが出てくると、こんなに役に立つ学習会はないと思えるようになります。森田の豊かな鉱脈は、もう少し掘り下げたところに眠っているというのが私の実感です。 通り一遍の学習を活性化させるためには、常に自分の生活と照らし合わせていくことです。学習した後に、自分の場合はどうなのだろうという考察は不可欠です。 ひと手間かけた家での準備が肝心ということではないでしょうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2023.04.15 06:20:05
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