8月15日放映の戦争ドラマ
「15歳の志願兵」を今頃?見ました。
録画が重なっていたので、義母の家で録画してもらい、
DVDにダビングしたのですが、なかなか見られなかったのですよね。
やっと見ましたが、やっぱり録画しておいてよかったと思える内容でした。
なぜ、少年たちが戦争で死に急がなくてはいけないのか?
「親の反対を押し切って、けんかしてまで行くことはない。
行くのなら親の情愛に包まれて行くべきだ。」
という高橋克典演じる英語教師の言葉に涙してしまいました。
教師であり、親でもある彼には、とても送り出すことが出来ないのです。
私もそうですが、ちょうどカズも15歳だから、他人事とは思えない。
絶対に戦争など行かせたくないと痛切も思いました。
親友に教わって暗誦するベルレーヌの詩が、とても印象的でした。
「巷に雨の降るごとく
われの心に涙ふる。
かくも心ににじみ入る
この悲しみは何やらん?」
ネットで調べたので、全文を載せますね。
「巷に雨の降るごとく」 ヴェルレーヌ(堀口 大学 訳)
巷に雨の降るごとく
われの心に涙ふる。
かくも心ににじみ入る
この悲しみは何やらん?
やるせなの心のために
おお、雨の歌よ!
やさしき雨の響きは
地上にも屋上にも!
消えも入りなん心の奥に
ゆえなきに雨は涙す。
何事ぞ! 裏切りもなきにあらずや?
この喪そのゆえの知られず。
ゆえしれぬかなしみぞ
げにこよなくも堪えがたし。
恋もなく恨みもなきに
わが心かくもかなし。
<『フランス詩集』(白鳳社)より>
ヴェルレーヌ 1844~1896 フランス印象派の詩人。早熟な詩人ランボーに出会い、その影響も受けながら詩法を完成し、独特の音楽的手法で陰影のある作品を作り上げた。詩集『言葉なき恋歌』(1874)、『叡智』(1880)など。
堀口 大学(ほりぐち だいがく) 1892~1981 東京都生まれ、詩人・翻訳家。
外交官の父に従い南米・ヨーロッパ各地で暮らす。訳詩集『月下の一群』(大正14)は、昭和初期の若い詩人たちに強い影響を与えた。