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2006年08月25日
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カテゴリ:日本映画
戦後政治史を描いた映画は珍しい。

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1983年製作の政治映画が今日DVDとして、発売されるそうです。
ブロガーさんを数人特別にご指名ということでお誘いの声がかかり、日比谷の東宝本社試写室での試写会に参加させていただきました。天下の東宝の本社に入れて、しかも、豪華試写室での観賞なんてめったにない機会です。ブログなんて書いてていいことあるんだろうかという疑問なんかぱーっとフッ飛ばしてくれるナイスな企画。そのうえ、観賞後には民主党幹事長鳩山由紀夫氏ご本人(ナマホンですぜ)と座談会というなにやらものものしい企画。
政治なんてよくわかんないなんてことはほっといて、行ってきました。見てきました。


私はあんまり詳しくないです。このあたり。でも、さすがに吉田茂は有名だ。しかし、彼が本当に名宰相だったのかどうか。判断のわかれるところです。広田弘毅を描いた『落日燃ゆ』を愛読書にしているうちの長男は吉田茂に対して否定的だからだ。

        落日燃ゆ

しかし、ここ最近騒がれている憲法九条

日本人はみんな軍隊なんて欲しくない。しいて、いえば、世界中誰だって軍隊なんかやりたくない。それでも、戦争が一番好きなアメリカが軍隊作れとうるさい。アメリカは、世界中に戦争の火種を振りまくのに忙しい。

しかし、アメリカが日本に再軍備を要求し始めたのが最近のことではなく、吉田茂のこの時代にもあったことが映画を見ていると、わかる。吉田は軍なんか二度と作りたくない。しかし、アメリカは圧力をかけてくる。実際、軍なんてものを作ってみても、国防の役にさえたたない上に金はかかるし、無学で無知で考えなしのばかたれなんかが、軍隊の要職につこうものならあっというまに始まるのが戦争ってものらしい。

戦後の政治史はいかに軍隊を持たない日本を維持し続けるかという歴史だったのだと、この映画を見て、認識を新たにすることができました。

さらに、戦後政治史を読んでみると、数々の政治家達がいかに戦争にならないよう、再軍備にならないよう必死だったかがわかる。

最近、米軍基地の存在に対しての数々のニュースを見ることになったが、グアム移転を金で済ませたというのは、よくよく考えてみればかなりましな解決だったのかもしれない。金でカタをつけてでも、日本人の血を戦場に流すような事にならない方がずっとましだ。

アメリカは、民主主義と社会主義の境界線に位置する日本をどうするか。長く考え続けているのだろうか。日本を守るための軍備には金がかかる。日本に軍備させた方が金はかからないが、だったら、金をだすから、軍備はアメリカでやってとお願いするのも一つの方法だったのかもしれない。

戦争してみても勝てない小国とすれば、運とカンと、度胸と頭脳とで、舌先三寸でアメリカと渡り合っていくしかないのだろうか。


最近の政治家は人情も大きさもないと、試写会後の座談会で、鳩山由紀夫氏が語っておられましたけれど、吉田茂も三木武吉も、池田勇人も、田中角栄も、男としての大きさと度胸だけはでっかかったように見える。私見ですけど。 雫

アメリカに対して、吉田茂は「今日本の内閣が、自民から社共に成り代われば、日本を社会主義との壁にするとか、防衛線にするとか、それどころじゃないぜ、日本が社会主義になっちゃったらどうするの」と、まさに口だけの戦いが繰り広げられていく。

頭脳と交渉の戦いだ。それは戦争なんかよりもずっと難しく、しょせん物量に勝てない日本が世界を渡っていくための重要な戦略なのだろう。


まあ、戦後の政治史なんて、学校ではもちろん習えませんし、私はよくわかりませんけどね。
それでも、子供の頃、ニュースで聞いて、ホンモノの顔だけは知っている政治家達が、男前の俳優さんたちによって演じられているのを見ますとね。うーん。違うだろと、思いつつ、不思議な気がします。明治維新の話なら、ぜんぜん顔知らないですから、そのまま素直に見てればいいのですけどね、その不細工とまではいわないけど、およそおとこまえとはいえないようなご面相だった歴代の総理大臣の若き日の姿があんなにイケメンぞろいなのはちょっとねぇ。

だって、田中角栄は西郷輝彦だし、佐藤栄作は竹脇無我だし、中曽根康弘は勝野洋だし、宮沢喜一は角野卓造だし、竹下登は下柄誠だし、いやもうほんとにたまんないですけどね。
西郷輝彦は一生懸命だみ声を出して頑張ってましたけどね。どう考えたって田中角栄はあんなイケメンで上品な男じゃなかったけどね。
という楽しみ方も出来ます。この映画。

それから、伝説の女優夏目雅子さんが吉田茂の次女麻生和子役(現外務大臣麻生太郎氏のお母様なのだそうです)で登場してきます。美しいです。
ほとんどそこだけ見て終わる人もいるんじゃないですかね。

安保条約締結、日本独立に至るまでの前半はなかなか吉田茂の頑張りぶりと志と男意気がかっこいいのですが、後半はほとんど政権抗争の話となり、、根回し合戦や、政治がテクニックと金による勢力争いに成り果ててしまうその土台を作ったのが吉田茂なのかという物語になってしまい、途中いささか冗長になってしまったのが惜しい。

映画としては、吉田茂が日本を再軍備と戦争から守った事に焦点が当てられては居るのだろうが、病気で倒れ、ほとんどよれよれで、役に立ちそうに見えない鳩山一郎がその後も、側近達によってかつぎあげられつづける理由が今ひとつ映画の中でわかりづらい。

前半にもうすこし、鳩山一郎がまわりからしたわれるその理由、人物像が描かれていれば、鳩山、三木と渡り合い、異様に総理大臣の地位に固執し続ける吉田茂のありかたをもっと明確に浮き上がらせる事が出来たのではないのだろうか。
後半ただの根回し合戦、解散合戦に終始してしまっているのが惜しい。

政治史を知らない人間が見てもわかりやすい、引き込まれるような映画作りをのぞみたい。

ところで近代史に没頭するわが子のその世代からすれば、えっと高校生ですけどね、既にこの時代の歴史というのは、私たちの世代にとっての明治史とも言えるかもしれない。なにしろ私とは二十年くらいの年月の差があるのだから、ついこないだのニュースだった事が、彼等若い世代にとっては既に過去の歴史、確実に近代史になり始めているとも言える。そして、そういう近代史を学校で習う事の出来ない今、映画などによって、若い世代に伝えて欲しい。

というわけで、東宝さんには、このDVD発売にとどまらず、数々の近代史の映画をこれからどんどん作っていって欲しいと思うわけです。
『落日燃ゆ』とか、『男子の本懐』とか、うちの子好きなんですよ。ぜひ作ってね。
それと、他にも過去の名作の掘り起こし、DVD化は期待しているところです。

       男子の本懐

ちなみにこの映画の中で私的にかっこよかったのが、池田勇人でした。
感情に走っていきり立ってる親分吉田茂をさとすシーンが二度もあったし、条約締結の大事な下準備のために吉田に頼まれて、海千山千の状況でアメリカに渡ったのも彼だ。
なかなか渋くてかっこよくて、よかった。彼の活躍する場面がほとんどないうちに病気になって死んじゃって残念でした。

池田勇人の映画も作ってね。

それにしても、日本の政治史を描こうとすると、根回しははずせなさそうだけど、この根回しシーンが一番面白くない。もっと政治信条を語るシーンが欲しい。日本の政治にないのってそれ。私なんか何がなんだかよくわかんないもの。
それを描いてると、話の中に動きがないんだよね。そのあたりをいかに上手く描くかが、政治史映画のポイントといえましょう。

ついでにですが、来週再来週の水曜日、NHKの『その時歴史が動いた』で二週連続前後編で「吉田茂と戦後史」があります。

東宝さんとのタイアップなのでしょうか。非常に興味深い番組であります。
ぜひ見なければ。

みました。感想はこちら



まだまだ明日に続きます。ハート(手書き)


      吉田3

       ホンモノデスホンモノ。鳩山由紀夫先生ご本人ですね。


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最終更新日  2007年09月29日 10時21分05秒
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