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カテゴリ:うるま市
(ジャネー洞) 沖縄本島うるま市与那城屋慶名に「藪地島」という小さな無人島があります。勝連半島の東部に位置し沖縄本島とは藪地大橋で結ばれています。島の入り口は一つだけでサトウキビ畑の真ん中に伸びる道は舗装されておらず、車一台がやっとギリギリ通れる砂利道が一本のみ無人島を横断しています。 (藪地島の野良猫) 凸凹の砂利道を砂埃を巻き上げながらゆっくり進むと行き止まりの森に突き当たります。そこに車を停めると森の守り神の白黒ハチワレ猫が出迎えてくれます。守り猫に挨拶をしてから森に入ると亜熱帯の植物が不気味に生い茂り、その奥地にひっそりと同時に力強く「ジャネー洞」が姿を表します。 (ジャネー洞の森) 「ジャネー洞」は6,000〜7,000年前(縄文時代)と推測される沖縄最古の土器が発見された住居跡です。発見された土器は藪地島特有の形状である事から「ヤブチ式土器」と名付けられました。ジャネー洞はヤブチ洞窟遺跡とも呼ばれ、地元の住民から祖先発祥の地として信仰を集めています。 (鍾乳洞の拝所) 「ジャネー洞」の鍾乳洞の入り口はウガンジュ(拝所)になっており地元住民や沖縄のカミンチュ(神人)まで皆が祈りを捧げるスピリチュアルな聖域となっています。花やお供え物と共に琉球香炉のウコールが設置されていて、つい先程までこの場で祈りを捧げた方が水かけをした跡が残っていました。 (鍾乳洞の入り口) 鍾乳洞は石灰岩が地表水や地下水などによってひたすら長い年月にわたり少しずつ侵食されて出来る大自然の芸術です。無人島の藪地島全体がパワースポットであり「ジャネー洞」は地元住民の聖地として大切にされています。訪れる際には礼節を持って島の神様に敬意を払い無垢な心を保ちたいものです。 (ジャネー洞の拝所) 私はウガンジュにひざまづき沖縄の平和を祈り、沖縄の悠久の歴史に直接触れる事の喜びを噛み締めました。祈る人それぞれに、それぞれの想いが込められます。「ジャネー洞」はその長い歴史の中で常に人々と共に存在し続け、数えきれない人々の祈りを受け止めて来た魂の籠った神秘的な空間なのです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023.10.28 12:17:39
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