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パワースポット@神の島「Okinawa」

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2022.04.18
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カテゴリ:うるま市

(クーガー/古河)

沖縄本島中部のうるま市に「東恩納(ひがしおんな)集落」があります。うるま市は平成17年(2005年)4月1日に具志川市・石川市・勝連町・与那城町が合併して生まれた市で「東恩納集落」は石川市にありました。この集落の中央部に「チチグシクウタキ(嵩城嶽)」があり、御嶽の祠に隣接して「クーガー(古河)」という井泉があります。この名称から「東恩納集落」で最も古いカー(井泉)であると考えられ「クーガー(古河)」は「ウブガー(産河)」とも呼ばれています。集落で子供が産まれた際にこの井戸の水を汲みウブミジ(産水)として利用していました。更にウブミジを赤ちゃんの額に三度撫でる「ウビナディ」という儀式で健康祈願をしていました。


(クーガー/古河)

(クーガー/古河のウコール)

「クーガー(古河)」は井戸を中心に5段に渡り円形に石が積まれ、高度な石積み技術により現在も美しい姿が健在しています。井戸の東側に入り口の石門が設けられ、西側の石積み3段目にウコール(香炉)が祀られています。集落の生活に欠かす事が出来ない水の恵みに、住民は線香を備えて拝していました。水の神様を崇める聖地として現在も「カーウガン」で祈られ大切にされています。琉球国由来記(1713年)にも記されている「チチグシクウタキ(嵩城嶽)」に隣接している聖域として「クーガー(古河)」は生活用水や産水に限られた井泉であり、野菜洗いや洗濯に利用する事は禁じられていたと考えられます。


(東恩納ヌール墓の丘陵)

(東恩納ヌール墓の石碑)

(東恩納ヌール墓)

「クーガー(古河)」の北東側にある森の丘陵中腹に「東恩納ヌール墓」と呼ばれる歴代の「東恩納ノロ(祝女)」の遺骨が納められた古墓があります。1957(昭和32)年に米軍海兵隊「ナイキ・ハーキュリーズ」ミサイル基地の設置の為、西側にある「青木原(あおきばる)」の土地に墓が移設される際に12基の石棺と12基の厨子甕が確認されました。その後、1989(平成元)年頃にノロの遺骨は現在の元の墓に戻されました。丘陵中腹の自然洞窟を利用したノロ墓は入り口を石積みで塞がれ、門石の前にはウコール(香炉)と霊石が祀られています。東恩納ノロは「東恩納集落」と西側に隣接する「楚南集落」の2つのシマを管轄した由緒あるノロとして、両集落の祭祀を纏めて司っていました。


(シチャヌカーの森)

(シチャヌカー)

「東恩納ヌール墓」の南側で「高原ゴルフクラブ」のクラブハウスの東側に「シチャヌカー」があります。このゴルフコース北側で、4番ホール脇の崖下に深い森があり「シチャヌカー」があり沖縄の言葉で「下の井戸」を意味します。「高原ゴルフクラブ」のスタッフが「シチャヌカー」まで車で案内してくれたお陰で訪れる事が出来て非常に感謝しています。現在も湧き出る「シチャヌカー」の豊富な水は周辺の農業用水として利用され、昔から部落の人々の生活を支えてきました。飲料用水の他にも収穫した野菜を洗ったり、馬や牛に水を与えたり、農業用具を洗ったりする為に重宝したと考えられます。


(ハチジャーの水源)

(ハチジャーの溜池)

(ハチジャーの水)

「東恩納集落」の西側に「東恩納青木原」と呼ばれる土地があり、その更に西側の森に「ハチジャー」と呼ばれる井泉があります。比較的規模の大きな井泉で崖下の岩間から湧き出る豊潤な水は溜池に貯められ、溢れ出る水は西側に続く水路を流れてゆきます。「ハチジャー」周辺は田芋やクレソンを栽培する広大な畑が広がり、井戸の水の恵みが豊かな土壌と作物の豊穣を生み出しています。周囲の森には古い墓群があり、昔から風葬が行われる神聖な場所として崇められていたと考えられます。同時に収穫した野菜や農具を洗ったり、馬や牛の水浴び場としても利用されていたと推測されます。


(シカガン/世界河の祠)

(シカガン/世界河の井戸)

(シカガン/世界河の祠内部)

「ハチジャー」の北東側にはかつて「東恩納闘牛場」があり大勢の観客を集めて賑わいました。この闘牛場の南側にある森の麓に「シカガン」と呼ばれる井戸があり、漢字で「世界河」と表記します。隣接する森の丘陵から滲み出た水が湧き出ており、井戸は現在も枯れる事なく水が溜まっています。井戸には祠が建てられていて内部には石造りウコール(香炉)が祀られています。井戸の水に感謝する住民が現在でもヒラウコー(沖縄線香)やお賽銭をお供えして拝しています。この井戸の敷地が広いため、かつては飲料用水の他にも水浴びや衣類の洗濯にも利用されていた井戸であったと考えられます。


(クーガー/古河のモクマオウ)

(知事校舎跡のフクギ並木)

「東恩納集落」のある旧石川市地区では「みどりと水に包まれた彩りとふれあいのまち」をモットーにしており、樹木の保護と植樹活動が積極的に行われています。「クーガー/古河」の「モクマオウ」の
原産地はオーストラリアで、東南アジアから太平洋諸島に広く分布している樹木です。昔、防風林や防潮林として自生していなかった沖縄に入り、その後に野生化したと言われています。また、かつて東恩納公民館の向かいには沖縄県知事の迎賓館として利用された「旧知事校舎跡」があり、この敷地に現在も自生する美しい「フクギ並木」も保護樹木の対象として「東恩納集落」の景観と共に大切に守られているのです。







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最終更新日  2022.11.12 21:23:42
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Re:丘陵の歴代ノロ墓と豊潤な水の恵@うるま市「東恩納ヌール墓/東恩納集落の井泉」(04/18)   うるマルシェ 澤岻 さん
初めまして!
うるマルシェの澤岻と申します。

gomagoma0610さんのブログ、ちょこちょこ拝見しております。
いろいろなところを回られているのですね。
その中でもたくさんのうるま市情報!住んでいるのに知らないことが多く、発見がいっぱいです♪

実は、うるマルシェでも「うるまなびマルシェ」という企画があり、地域の文化や歴史、食についてなどの講座を開催しております。その中でうるま市内の「まちま~い」ガイドができる方を探しています。
地域のガイドなどに興味がありましたら、ぜひ一度お話ができたらと思い、コメントいたしました。

うるまなびマルシェHP内にあります「うるまなびマルシェ」のlinkを貼りますので、お時間のある時にでも見て頂けると幸いです。
https://urumarche.com/category/event/urumanabi-marche/

ご検討のほど、よろしくお願い致します。 (2022.08.14 19:36:44)


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