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パワースポット@神の島「Okinawa」

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2022.06.07
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カテゴリ:読谷村

(シナハウガンジュ/瀬名波御拝所)

沖縄の言葉で"岩場が多い地域"と言う意味の「シナハ」または「シナファ」とも呼ばれる「瀬名波(せなは)集落」は沖縄本島中部の「読谷村(よみたんそん)」に位置しています。現在の「瀬名波集落」は「瀬名波原(シナハバル)」という土地に広がっており、その中央部には「シナハウガンジュ/瀬名波御拝所」と呼ばれる社が建立され「ノロ殿内/ヌルドゥンチ」とも呼ばれています。この「ノロ殿内/ヌルドゥンチ」とは、琉球神道における女性の祭司(巫/祝女)である「ノロ」が暮らした屋敷があった聖域を意味します。琉球王府により正式に任命された「ノロ」は「ヌル」または「ヌール」とも呼ばれています。


(シナハウガンジュ/ノロの火の神)

(シナハウガンジュ/瀬名波御拝所の神棚)

(シナハウガンジュ/ヌール神の霊石とウコール)

「シナハウガンジュ/瀬名波御拝所」はほぼ北側に向けて建てられており、その敷地は古い石垣で囲まれています。仏壇に向かって左端には「ノロのヒヌカン/火の神」が祀られていて3体のビジュル(霊石)と白い陶器のウコール(香炉)が設置されています。仏壇には4柱の位牌にそれぞれ2基の花瓶と湯呑、ガラスのコップとウコール(香炉)が供えられています。更に、正面の中央手前には古い木製の神皿が置かれ、御賽銭が奉納されています。仏壇に向かって右端は「ヌール神」が祀られた拝所となっており、中央奥に鎮座した霊石を囲むように7つの石製ウコール(香炉)が設置されています。ウコールにはそれぞれ1個づつ小さな霊石が置かれています。


(津波家先祖代々之生霊の位牌)

(のろ神之霊位の位牌)

(馬に乗るノロを描いた彫刻)

仏壇には「津波家先祖代々之生霊 歸元 霊位」と記された位牌があり、その向かって右側には「のろ神之霊位」と書かれた位牌があります。「シナハウガンジュ/瀬名波御拝所」は「ヌルドゥンチ/ノロ殿内」とも呼ばれ「崎原巫(ノロ)」が住む屋敷が建てられていた聖域でした。「瀬名波ノロ」とも呼ばれる「崎原巫」は「瀬名波」のみならず周辺の「長浜」「渡慶次」「儀間」「宇座」「高志保」の6つの集落の祭祀を管轄していました。「ヌール神の拝所」にはノロ神のウコール(香炉)を中心に6つの集落を意味する6つのウコール(香炉)が祀られています。この拝所には周辺集落の祭祀に馬に乗って出向く「崎原巫/瀬名波ノロ」を描いた古い彫刻が飾られており、ノロの文化や歴史を知る上で非常に重要な資料となっています。


(神アサギ毛/神サギモー)

(神アサギ毛/神サギモーの霊石)

「シナハウガンジュ/瀬名波御拝所」の北東側に「神アサギ毛」と呼ばれる場所があり「神サギモー」の名称でも知られています。「神アサギ毛」は「崎原巫(ノロ)」や集落の「カミンチュ(神人)」が神を招請して祭祀を執り行う「神アサギ」が建てられていた聖域でした。かつて「神アサギ毛」の周辺には松の木や、沖縄の言葉で「マーニ」というクロツグ(ヤシ科の植物)が生い茂っていた広い土地であったと伝わります。「瀬名波集落」を始めとする周辺の6つの集落を管轄していた「崎原巫(ノロ)」の霊力による祭祀は大規模なものであったあっと考えられます。現在の「神アサギ毛」には祠が建立されており、内部には大型の霊石が鎮座しています。


(旗スガシー道/シナハウガンジュ側の入り口)

(瀬名波根屋/城間)

(旗スガシー道/瀬名波公民館側の入り口)

「シナハウガンジュ」の南側から「瀬名波公民館」に続く道は「旗スガシー道」と呼ばれています。「旗スガシー」とは五穀豊穣や集落の繁栄、住民の無病息災を祈願する「道ジュネー」と呼ばれる先祖供養の祭事です。エイサーの踊りと共に集落を練り歩く行事で、沖縄では夏の風物詩と言われる大切な伝統芸能です。この「旗スガシー道」沿いには「瀬名波根屋/城間」と呼ばれる集落発祥の家があります。その昔「シリヤマ」と呼ばれる集落北側の岩山にあった「城間」の家が火事で焼けてしまい、毎年旧暦12月1日を「用心燈の日」として火の用心を呼びかける「ヒーマーチウガン」の行事が行われるようになりました。「瀬名波根屋/城間」には「ヒーマーチ」の神が祀られています。


(シリヤマ)

(シリヤマのハンタ)

「瀬名波集落」の東側で「半多原」と呼ばれる土地に「シリヤマ」と呼ばれる岩山があります。この岩山の更に東側は断崖絶壁付のハンタ(崖)となっており、昔は周辺住民に非常に恐れられていました。「シリヤマ」は「瀬名波集落」発祥の地と言われ、ニーチュ(根人)と呼ばれる「城間家」が暮らしていました。この岩山には「城間門中」の拝所である祠があり「ティラの神」が招請されています。「門中」は「ムンチュー」と発音し、沖縄県における始祖を同じくする父系の血縁集団の事を意味します。旧暦2月1日と8月1日の大御願(ウフウガン)、旧暦3月3日の清明祭(シーミー)、旧暦12月24日の解き御願(フトゥチウガン)の際に拝されています。


(城間一門拝所)

(城間一門拝所の祠内部)

(元寺上霊城間之墓)

「シリヤマ」と瀬名波海岸の間に「瀬名波ヤラジャー」という一段と高い岩山があり、周辺は「グシクヌウチ」と呼ばれるセジ(霊力)が高い場所として知られていました。「瀬名波ヤラジャー」にはドーム状の洞穴があり、古い人骨が祀られた「ヤラジャーヌティラ」がありました。戦後、米軍施設の建設により移転を余儀なくされ、北西側の「シリヤマ」の岩山に勧請されました。「瀬名波集落」ではこの「ヤラジャーヌティラ」の神を観音堂の神と同様として拝しています。「シリヤマ」には「城間一門拝所」の祠があり、読谷石灰岩の荒々しい岩肌に霊石が祀られています。さらに「元寺上霊城間之墓」と記された墓も隣接されています。この「シリヤマ」は「瀬名波集落」発祥の地であり、現在も神が宿る聖域として崇められているのです。







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最終更新日  2023.06.01 13:28:37
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