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テーマ:株式投資日記(20511)
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上場維持を前提としたTOBということのようで。
以前にも書きましたが、どうせやるなら全株買収か非公開化を前提としないと、1:応募しても抽選漏れ、売却漏れがあること(買い株に上限を設定しないが上場維持を前提とするとはどういうテクニックなのかなあ?)、2:ユニゾンが株価を引き上げてくれるのなら、持っていた方が得になること(時間価値の観念を除外してのことですが)、3:そもそもユニゾンとしても成功の果実を敵対しているスティールにおすそ分けする愚を犯す可能性もあること、などやや経済合理性オンリーでもないようです。いわゆるフリーランチ問題。ただ飯にありつけるやつがいるということ。 ユニゾンが「うちのファンドは正義の味方」と世間にPRする効果はあると思います。
しかしながら、スティールとしては、どうせ自分たちがやってもうまくいかなかったなら、ユニゾンのお手並み拝見、ということも可能なわけで、要は株価が上がればそれでいいはずです。売る必然性はない(しかし、投資家からは換金要求の期待が高いとのこれまでの報道。この辺の情報をうまくユニゾンは把握している可能性もある)。 結局、TOBが成功裏に終わった場合、それはユニゾンに株価を引き上げる能力がない、今のうちに脱出だ、と投資家が判断したことになり、結局、ユニゾンの宣伝効果も半減してしまい、良く意味のわからないTOBと言えます。
リーブ21等新興勢力の進出が目覚ましいカツラ業界では、芸能人をふんだんに使ったり、誠実そうな社長(に見える)のリーダーシップだったりイメージ戦略も重要なポイントで、経営陣がいつまでも争っていても、何も前に進まないと思われるので、「大人の判断」からすれば、早く本業回帰と言ってもらいたいところであるが、そもそも論としての上場とは何なのか、創業家を含めてよく議論してもらいたいものです。 おそらく上場維持にこだわる強い勢力がいて、今回の提携の条件だったのでしょうが、ユニゾンとしては、株主に打診する過程の中で、徐々に上場廃止に持っていく戦術もあり得ます(そうするとスティールも抜けざるを得ないというおそらくアデランス側の本当の目的が達成されるはずです。アデランス側は何を今得たいのかという優先順位の整理がいま一つついていない、すなわち、今なお創業家の影響力が大きい、これがボトルネックじゃないか)。 ちなみにリーブ21は非公開企業です。
もっとも今の業績でLBOを活用したMBOなんて相当難易度が高くでいずれ無理か・・・。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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