タイ23 12/1 パーマカルチャーコース初日
気づけば12月になりましたね。今日からここにきた目的の一つ、パーマカルチャーコースが始まります。10日間かけてパーマカルチャーを学びます。でも相変わらずのんびり屋の村長さん、当日までほんとにやるのかなぁという雰囲気。朝食後に、今日はパーマカルチャーコースが始まりますとアナウンスがあり、当日の朝になってようやくコースがあることが確信できた。受講はこんな雰囲気。今のところ受講者は3人だが、明日には1人か2人増えるらしい。毎月このコースを開講していること、世界中から受講者が来ていること(今回はフランス、韓国、日本)から来ていることを考えると、このコースのすごさを感じる。ガイダンスと、各受講者の受講理由などを話した後、午前はhow to use machete and bamboo making.竹で食器などを作る。村長さんは、30分もかからずに、こんなに立派な食器たちを作り上げてしまった。すごすぎる。自分もスプーンを作ってみるが、なたでがっつり指を切ってしまった。2、3ミリぐらいの深さかな。なたは木も切れてしまうけっこうな攻撃力の持ち主。指がなくならなくてよかった。さてここからがスーパー村長のヒーリング術。その辺の葉っぱをとって細かくちぎり、傷口に当てて葉っぱを包帯代わりにし、竹ひもで縛ってくれた。葉っぱの名前はサイヤン、だったかな。この葉っぱ。指を切ってからこの状態に処置してくれるまで、わずか1分。すごすぎる。そして一瞬にして血が止まった。草の効果なのかどうかはよくわからないが、とにかく村長さんの処置のおかげで安心することができた。午後はパーマカルチャーの理論的なところ。Organic, sustainable, permacultureとはどのようなイメージかについてのお話。昔は、1人がいくつもの技術を持っていたが、今は専門特化しすぎて1人の人は一つの技術しか持っていない。だから自立しにくいという話。One element perform multiple function.の話。これは、キッチンの火を例にとると、現代では火を調理だけにしか使わない。しかしここでは、調理以外に、その火で食器を乾かす、煙が家を長持ちさせる、灰を洗剤代わりに使うなど、いくつものことに利用する。塀をコンクリートで作ると塀にしかならないが、野菜で塀を作ると作物が取れる。タイにはcold, hot, rainの三つの季節があり、rainの季節に種まきを頑張ると、coldの時期は収穫期になり、hotの季節はそれらの作物を保存しているので多くのパーティが開かれ、ハッピーな季節になるという。食べ物さえあれば毎日働く必要もないという考えだ。健康的食事さえあれば、あとはハッピー。シティライフは昼だか夜だかわからずに、季節もいまいち感じにくい中、ファストフードを食べて健康を害してしまう。ある発展途上国の話。土地が欲しいというとその辺ただで使っていいよというおおらかな土地柄だったものが、経済発展の影響により、スマイルが減り、人々はお金ばかりを求めるようになってしまった。自分もタイのセブンイレブンの話をした。便利でありがたいけれども、セブンイレブンは経済発展のシンボルのように思える。この国が、セブンイレブンの数とともに、笑顔が失われないで欲しいと。昔はできた作物は、自分の分は三割ほどしか食べず、残りは虫や動物を含む、他人にあげていたとのこと。自然の中で自分も少しだけいただくという発想があった。今は、人間だけが食べるために躍起になって虫や動物を排除しようとする。パーマカルチャー12の原理1. Observe and interact まずは一年を通して自然を観察し、水や木、植物などがどのような相互作用を及ぼしているかを観察すること。風や水、太陽の昇る方角、虫の出方など。2. Catch and store energy 太陽光利用や雨水利用など、自然の恵みをたくさんもらって効果的に利用しよう。3. Obtain a yield まずは食べ物。これさえあればハッピー。4. Apply self regulation and accept feedback よくわからなかった。5. Use and value renewable resources and services 中古のカーバッテリーを再利用して、サハイナンの電力システムの一部として活用している6. Produce no waste もったいないという日本の言葉を紹介した。7. Design from patterns to details 池、森や木の配置、傾斜など大きいところを見てから細部を設計する。傾斜があった場合、上に飲み水、下にトイレを作るでしょ、反対にはしないよねという話。8. Integrate rather than segregate Corn, bean, pumpkinの三姉妹の話。コーンは空気中に窒素を取り込みやすい、コーンにビーンの蔓が巻きつく、パンプキンの葉っぱが土の上を這って、土の水分や湿気を適度に保つ。このように、一つの作物だけでなく、補い合って作れると良い。9. Use small and slow solution 大きいものは、時間もお金もかかるし失敗した時のダメージも大きい。小さくやることは、簡単。小屋作りも、一番最初の柱の数は4本でよい。段々と必要に応じて拡張していけば良い。10. Use and value diversity サハイナンの畑の作り方。あらゆる種を同時に同じ場所に巻いて、多様性を生かす。11. Use edges and value the marginal 海と陸の境目、森と草原の境目などは、生物にとって適度な環境であることが多い。それを利用しようということ。12. Creativity use and respond to change よくなければ、変えればいい。柔軟にやればいい。水田を作って水を引こうとしたのに水がうまく引けなかった。だったら水が少なくて良い品種を育てれば良いなど。こんな勉強をした1日でした。途中、おれのけがをさらに手当してくれた。午前にやった包帯をとって、バナナの木をカットした時に出てくるバナナのエキスを傷口に注入。ちょっとだけしみたけど、なんか良くなりそうな気配。ありがたや。明日は主にガーデニングについてのお話。学ぶぞー。パーマカルチャーも英語も。