簡単に病人になる
診療中に古い患者さんから電話。 1月初旬から、なんとなくおかしい・・・と感じていたのだけれど、一昨日から急に昼も夜も眠れなくなって、外出もできなくなったので、近くの精神科で診てもらったら「うつ病」との診断。 薬を処方されたのですが、不安になって当方に電話となったと話す。 1月に何かあったのでは? と聞くとやはり電話では話せない事が起きたとの事でした。 治療中でもあったので、詳しくは聞けなかったのですが、ご本人には「簡単に病人にならないでくださいね」とだけ伝えて電話を切りました。 何か突拍子もないことがあったのなら、考えたり悩んだりして精神的にも肉体的にも疲労困憊することって、誰でもが経験することです。 精神薬を飲むと、楽になるのかもしれませんが、本来の解決すべき問題や、自分の有り様など、解決の本質が見えにくくなってしまうので、薬なしでは生きていくことが大変つらくなってしまいます。 精神病は、薬で本質的な解決はできないですよ。 ある統合失調患者が、よくなってくると、服薬すると確かに幻覚・幻聴は減るのだけれど、自分の胸元がパンパンに張って苦しくなると言います。 自分が何を感じて、どうすればいいのか分からなくなると言います。 精神科で、お薬を投与されてるうつ病患者に、有意に自殺者が多いという統計は、東洋医学からみれば当然です。 厚生労働省は、うつ病かもしれないと感じたら、早い目に精神科を受診するように勧めていますが、「うつ病」というレッテルをはられることの方が、よほど怖いということに気がついて頂きたい。