異常が異常でなくなる
先日、学校の授業で話したことなのですが、異常を訴える人の数が増えると、異常が異常で無くなることの不思議さと怖さについて話しました。 自分の心身に異常が起きても、周囲にそのような人がたくさんいるとそんなにおかしなこととは感じない=危機感を持ちにくくなってしまってしまうんですね。 そのひとつに生理痛が挙げられます。 生理痛は、本来無いのが正常です。ところが生理痛を訴える女性が増えて、生理休暇などのように社会的に認知されてしまうと、生理痛はあって当たり前という感覚になります。 これって、実は怖いことなのです。 そもそも生理痛とは、何らかの原因によって生殖器の気血の流れが阻まれることによって起きます。 それをそのままにしておくと、いずれ生殖器の病気になることが多いのです。成人女性の4人に1人が、何らかの生殖器の疾患にかかってしまうのも、東洋医学をやってる側から見ると、無理もない話です。 生理痛の主な原因には、服装や飲食などによる冷えや精神情緒の鬱滞などが挙げられます。 生理痛に限らず、病気は生活の中から生じてきます。その誤りにちゃんと気づいて、改善することで解決するという意識を持っていると、生理痛だけじゃなくって病気そのものにもかかりにくくなります。 症状や苦痛を改善するのも大切なことです。それよりももっと大切なことは、今自分の身体に起きていることの理由をちゃんと自覚することです。 早い人だと来月くらいから始まる花粉症も同じです。 皆さん、花粉のせいにしていると、この病気は治らないですよ。 近いうちに花粉症について書きます。