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カテゴリ:尊徳先生の世界
「尊徳の裾野」(佐々井典比古)に「御殿場村の教訓」があり、尊徳先生の教訓が現代語訳で載っている。
先日、御殿場の方を尊徳先生の生れ故郷と小田原報徳神社を案内した。 たまたまこのブログで知った方とそのお母さんを案内したのだが、 さすがに尊徳先生自ら巡回され、小林平兵衛が晩年精魂込めて報徳運動を展開しただけあって、今でも報徳がおのずとしみこんでいるところで、特にお母さんの言動に感銘することが多かった。 それはおいおい紹介するとしてともかくも尊徳先生の教訓部分を佐々井先生が訳したぶんである。 天保10年、御殿場村の村民有志は進んで善種金の造成を始め、名主の平右衛門の債務の分担弁償案を添えて、尊徳先生に復興仕法を嘆願した。 尊徳先生は村民の熱意を見定めて、天保11年3月、「難村取り直し相続手段帳」に報徳金430両を添えて、仕法を開始した。 この手段帳の中で尊徳先生が説いているところである。 「外国に生れた者は外国に生れたところが天命であり、日本に生れた者は日本に生れたところが天命であるように、御殿場村に生れた者は、御殿場村に生れたところがすなわち天命である。 この村は、田畑反別24町1畝17歩、高200石5斗8升5合しかないが、昔から162軒もの家数で経営してこられたのは、どういうわけであろうか、それは全く近隣諸村との利便がよろしく、御厨(みくりや)随一の商都となっているからで、日本の中での江戸・大阪と同様、まことに幸いな立場ではないか。 そうした幸いを得たからには、これに報い、幸いを施すことを心がけねばならぬのに、土地の幸い、受けえた国恩をわがもののように心得て、驕奢に流れ、その弊風を周囲に及ぼすものだから、近隣の村民も本業を怠り、田畑が粗作になって天禄を失い、困窮に陥った。 したがって御殿場村も人々の往来がなくなり、商いの利用が減って、このように困窮に及んだのだ。 だからこれを、立て直すのは、まず過ちを改めて、驕奢を省き、本業に勤めるほかはない。・・・ もし、この村に商売の利用がなく、近隣なみの農村だったらとしたら、高200石では戸数20軒ちょっとが精々のところだ。 そこへ162軒もあるというのは、土地柄が悪いと考えるか、または良い土地柄で、ありがたいと考えるか、 2つに一つで、貧富・苦楽が分岐する。 村民各自が、土地の幸いを思い、先祖代々商業で相続してきた恩恵をわきまえ、できる限りの譲り合いで恩沢に報いるならば、願い求めずとも生活は安定し、村は富み栄えるのだ。・・・」」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008年01月26日 10時55分08秒
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